リンクステートルーティング(OSPF)の設定と確認ネットワークの基礎を学習する CCNA対策講座(24)(2/2 ページ)

» 2009年11月18日 00時00分 公開
[齋藤理恵グローバル ナレッジ ネットワーク]
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OSPFの設定・確認

 OSPFの設定ステップは以下のとおりです。

(1)OSPFルーティングプロセス有効化

(config)#router  ospf <プロセス番号>

 プロセス番号は、1〜65535の任意の値です。ローカルで使用する値ですので、ほかのルータと合わせる必要はありません。

(2)OSPFを有効にするインターフェイスを指定

(config-router)#network <address> <wildcard―mask> area <area―id>

 networkコマンドで指定するアドレスをクラスフル、クラスレス、また特定のインターフェイスのIPアドレスを指定することもできます。

 指定したアドレスをルータに認識させるために、ワイルドカードマスクを使用します。ワイルドカードマスクはIPアドレスと同じように32ビットの数値でチェックしたい部分にビット0を配置し、チェックしたくない部分に1を配置します。ワイルドカードマスクの指定の仕方によって、1つのnetworkコマンドで複数のインターフェイスを指定し、OSPFエリアに所属させることができます。そして、最後にarea コマンドに続けてインターフェイスを所属させるエリアのエリア番号を指定します。

図3 構成図 図3 構成図
<ルータA設定例(1):クラスフルで指定した場合>
RouterA(config)#router ospf 1
RouterA(config-router)#network  172.16.0.0 0.0.255.255 area 0
<ルータA設定例(2):クラスレスで指定した場合>
RouterA(config)#router ospf 1
RouterA(config-router)#network  172.16.1.0 0.0.0.255 area 0
RouterA(config-router)#network  172.16.2.0 0.0.0.255 area 0

(3)OSPFの検証

#show ip ospf neighbor ⇒ ネイバー関係を表示
#show ip protocols ⇒ 動作中のルーティングプロトコル表示
#show ip ospf interface ⇒ インターフェイスが所属するエリア番号、ルータID等表示
#show ip route ⇒ ルーティングテーブル表示

確認問題3

問題

 OSPFの設定コマンドで正しいものを1つ選択してください。

a.Router(config?router)#network 192.168.1.0 area 0 0.0.0.255

b.Router(config-router)#network 192.168.1.0 255.255.255.0 area 0

c.Router(config-router)#network 192.168.1.0 0.0.0.255 area 0

d.Router(config-router)#network 192.168.1.0 0.0.0.255

e.Router(config)#network 192.168.1.0 0.0.0.255 area 0

正解

 c

解説

 OSPFのnetworkコマンドは、(config-router)#network

area です。従って選択肢cが正解です。選択肢eはモードが異なります。

筆者プロフィール

齋藤理恵(さいとうりえ)

グローバル ナレッジ ネットワーク ソリューション本部に在籍。Cisco認定トレーナー。トレーナー暦は11年。マイクロソフト、サン・マイクロシステムズ、シスコシステムズなどIT業界でトレーナーとして活動。現在は、グローバル ナレッジ ネットワークで、Cisco認定トレーニングコース(CCNA、CCNP)、ネットワーク系オリジナルコースを中心に講師を担当している。グローバル ナレッジ ネットワーク講師寄稿記事一覧はこちら



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