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» 2009年11月20日 00時00分 公開

D89クリップ(12):3回目にして完成形を迎えた「おばかアプリ選手権」 (5/5)

[仲里淳,@IT]
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おばかの原点は自己満足にあり

 混戦が予想された注目の結果だが、優勝はチームラボの山本遼さんに決定した。もともと「おばか」を意識して作られたアプリではないが、それが逆にナチュラルなおばかを感じさせ、会場の共感を得たということだろうか。

見事優勝に輝いたのはチームラボの山本さん。「この喜びを誰に伝えたいですか?」の質問には「自分!」 見事優勝に輝いたのはチームラボの山本さん。「この喜びを誰に伝えたいですか?」の質問には「自分!」

 そのほか特別賞として、イベントを共催したリクルートのMashup Awards賞にはAR三兄弟が、デイリーポータルZ賞にはカヤックの2人が選ばれた。

自らも選手権に参加したリクルートの川崎さんより、Mashup Awards賞としてMashup Awards 5の表彰式への参加チケットがAR三兄弟へ手渡された 自らも選手権に参加したリクルートの川崎さんより、Mashup Awards賞としてMashup Awards 5の表彰式への参加チケットがAR三兄弟へ手渡された
デイリーポータルZ賞のカヤックには、イベントの冒頭でも紹介した「YouTubeの再生ボタン風板」が賞品として手渡された

 「おばか」であることや「イベントでの発表」ということを意識し過ぎてきれいにまとめすぎると、逆にインパクトが薄れてしまうこともある。ヘタに「おばか的なもの」として企画するのではなく、「取りあえず作りたいから作ってみた。これって自分以外には役に立たないかもしれないけど、おばか?」という素のアプローチのほうが、ハッとさせられることもある。世界をアッといわせるにはマーケットインではなくプロダクトアウトの姿勢。今回のイベント全体についてはそのような印象を受けたし、優勝した山本さんの「基本的に全部自己満足で」という言葉も象徴的であった。

受賞者の記念ショット。左から、カヤックの林真由美さん、チームラボの山本遼さん、AR三兄弟の川田十夢さん 受賞者の記念ショット。左から、カヤックの林真由美さん、チームラボの山本遼さん、AR三兄弟の川田十夢さん

 これまでに負けず劣らずの個性的なアプリが集まった第3回おばかアプリ選手権。今回は特に、業界的にも注目ネタであるAR(拡張現実)系技術を使った作品が多かったように思える。これは、このイベントに業界のトレンドが敏感に反映されているからといえるかもしれない。また、そういった新しいものにいち早く取り組む先進的な参加者が多いのも特徴だろう。

 AR系やフィジカルコンピューティング系など、単なるソフトウェアだけでなくハードウェアも活用したものが多いのも、おばかアプリ選手権ならでは。ソフトウェアだけとは違い、DIY的なモノ造りや身体で体感できるものなど、手間は掛かるが、その分与える印象も強く感動も大きい。実際にイベント会場へ足を運び、作り手と作品を間近で感じるという意味もそこにあるだろう。

さまざまなおばかアプリを見せてくれた選手勢ぞろい。楽しい時間をありがとうございました さまざまなおばかアプリを見せてくれた選手勢ぞろい。楽しい時間をありがとうございました

 次回の「第4回おばかアプリ選手権」は、企画運営担当の(産休)事情により、しばらく間が空いてしまうそうだが、開催される予定だ。新たなおばかアプリが集まることを期待している。

【@IT関連記事】

「第3回おばかアプリ選手権」当日の動画は、こちらのページから視聴できます

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