連載
» 2010年01月08日 00時00分 公開

企業システムの常識をJBossで身につける(5):非同期処理と疎結合ができる「メッセージング」の常識 (2/4)

[相原淳, 山野信行, 上川伸彦,株式会社ビーブレイクシステムズ]

JMSのAPIを実装した代表的なミドルウェア

 JMSは標準APIを規定しているだけなので、実際にJMSを利用したプログラムを動かすにはJMSのAPIを実装したミドルウェアが必要です。

 代表的なミドルウェアとしては、「Apache ActiveMQ」があります。Apache ActiveMQはJMSを実装しているので、JMSの特徴を備えています。またJavaだけでなく、.NETC/C++DelphiPerlだけでなく、PythonPHPRubyなどのスクリプト言語でも使えるのが特徴です。

 また、以下のようなアプリケーションサーバでも、JMSをサポートしています。

  • Oracle WebLogic Server(Oracle(旧、BEA Systems))
  • Sun GlassFish Enterprise Server(旧、Sun Java System Application Server、iPlanet Application Server(サン・マイクロシズテムズ)
  • WebSphere Application Server(IBM)
  • JBoss(レッド・ハット)
  • Cosminexus(日立製作所)

JBoss Messagingとは

 JBossに関連するメッセージング用のフレームワークとしては、「JBoss Messaging」というものがあります。JBoss Messagingとは、JBossによって開発されたメッセージング・プラットフォームです。前述でも説明したJMS(JMS 1.1、およびJMS 1.0.2b)に準拠しているので、非同期での通信やPTP、Publisher-Subscriberを利用できます。

JBoss Messagingをサンプルで体験

 では、実際にJBoss Messagingをダウンロードして簡単なサンプルを動作させてみましょう。サンプルは、送信側と受信側それぞれのアプリケーションのPTPの例で行います。処理の流れは、以下のようになります。

図5 サーバのランタイムを追加 図5 サーバのランタイムを追加
  1. 受信側アプリケーションがJNDI(Java Naming and Directory Interface)を用いて、接続先を検索
  2. 検索した接続先のJBoss Messagingに受信側アプリケーションが接続。この状態で、受信側アプリケーションはメッセージの受信待ちになる
  3. 今度は、送信側アプリケーションがJNDIを用いて接続先を検索
  4. 検索した接続先のJBoss Messagingに接続
  5. メッセージ送信して処理は完了
  6. 受信側アプリケーションがJBoss Messagingからメッセージを受信し、処理は完了

JBoss Messagingを使うための環境を構築

 まずは、サンプルを動作させる環境を構築します。

JBoss Application Server 4.2.3.GAのインストール

 連載1回「企業向けアプリの常識を学び、JBossの環境構築」を参考にJBoss.orgのWebサイトからjboss-4.2.3.GA-jdk6.zipをダウンロードし、インストールしてください。ここでは、Cドライブ直下に解凍することにします。

図6 SourceForgeのダウンロードページ 図6 SourceForgeのダウンロードページ

 [コントロールパネル]→[システム]→[詳細設定]タブ→[環境変数]を開き、システム環境変数にJBOSS_HOMEとセットアップ先を設定してください。

図7 JBOSS_HOMEの設定 図7 JBOSS_HOMEの設定

JBoss Messaging 1.4.5のインストール

 次に、JBoss Messagingのダウンロードページを開き、jboss-messaging-1.4.5.GA.zipをダウンロードしてください。

図8 JBoss Messagingのダウンロードページ 図8 JBoss Messagingのダウンロードページ

 ダウンロードしたjboss-messaging-1.4.5.GA.zipを任意のフォルダに解凍します。ここでは、Cドライブ直下に解凍します。「jboss-messaging-1.4.5.GA」は、以下のようなフォルダ構成です。

図9 jboss-messaging-1.4.5.GAのフォルダ構成 図9 jboss-messaging-1.4.5.GAのフォルダ構成

JBoss Messaging 1.4.5をAntとEclipseでビルド

 jboss-messaging-1.4.5.GAをビルドするため、EclipseからAntを実行します。

1:Eclipse上で[Run]→[外部ツール]→[外部ツールの構成]を選択

図10 外部ツールの表示 図10 外部ツールの表示

2:Antビルドを新規作成し、C:\jboss-messaging-1.4.5.GA\util\release-admin.xmlを指定して実行

図11 release-admin.xmlの実行 図11 release-admin.xmlの実行 

3:「BUILD SUCCESSFUL」と表示されれば、成功

図12 ビルド成功 図12 ビルド成功

4:ビルドに成功すると、C:\jboss-4.2.3.GA\server\messagingが作成される

図13 messagingディレクトリが作成されている 図13 messagingディレクトリが作成されている

 これで、C:\jboss-4.2.3.GA\bin\run.batを実行すれば、JBoss Messagingのサーバが実行します。次ページでは、引き続き環境構築として、JBoss Messagingのサーバを使い始め、サンプルの実装をします。

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