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» 2010年12月27日 00時00分 公開

5分でわかるフェムトセル5分で絶対に分かる(3/6 ページ)

[野田真,株式会社エアヴァーナ]

2分 - フェムトセルが求められる背景

 現在の第3世代移動体通信システム(いわゆる3G)においては、主に1つの基地局で数百メートル〜数キロメートルの広範囲をカバーする「マクロセル」によって、携帯電話サービスを提供しています。近年は移動体通信方式の進化により通信速度が飛躍的に向上し、通話中の呼切断などもほとんど見られなくなりました。

 しかしながら、携帯電話所有率の増加と近年のスマートフォンブームによるデータ通信量の増大により、既存のマクロセルのみでは携帯電話ユーザーのニーズを満たすことが難しくなってきました。これらの状況を打破するために、マクロセルよりも小型の「マイクロセル」や「ピコセル」などが展開されていますが、とどまることを知らない携帯電話ユーザーのニーズに追いついていないのが現状です。

 フェムトセルは後述するメリットにより、マクロセルをはじめとする既存の基地局を効率的に補完し、携帯電話ユーザーのニーズを満たすうえで大きな役割を果たします。

 類似の打開策としてはWi-Fi通信が挙げられます。iPhoneなどの最近の携帯電話端末は、3GのインターフェイスだけでなくWi-Fiにも対応しています。前述したデータオフロードはWi-Fiを介しても実現可能ですが、公衆Wi-Fiスポットのセキュリティ問題に加え、携帯電話端末の電力消費が大きくなるなど、見逃せないデメリットが存在します。

図2 フェムトセルとWi-Fiの比較 図2 フェムトセルとWi-Fiの比較

 フェムトセルの場合は、3Gの、そして今後はLTEのインターフェイスを備える携帯電話端末(つまり、実質的にすべての携帯電話端末)で、端末側に特別な変更を施すことなく、また大きな電力消費を抑えつつ、透過的なサービス提供が可能です。

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