連載
» 2011年09月29日 00時00分 公開

次世代 新Windows「Windows 8」プレビュー:第1回 Windows 8 Developer Previewの概要 (2/3)

[打越浩幸,デジタルアドバンテージ]

 Windows 8で予定されている機能強化点や新機能については、以下のドキュメントなどにまとめられている。

 以下、この内容をいくつか抜粋しておく。これはクライアント版のWindows 8のみが対象となっているが、Server版でもほぼ同様に機能する。詳細な機能解説は次回以降で行う。

機能 内容/強化点
■新しいユーザー・インターフェイス
Metroスタイル タッチ・デバイス向けに最適化された新ユーザー・インターフェイス。よく使うアプリケーションをMetroのスタート画面に配置することにより、メニュー階層から探すことなく、素早く起動できる。マウスだけでなく、キーボードやタッチ・インターフェイスも使った容易なナビゲーションの実現
タイルによるメニュー スタート画面に並ぶタイルは起動用メニューとなるだけでなく、そこにリアルタイムに情報を表示することも可能。アプリケーションだけでなく、Webサイトやプレイ・リスト、写真アルバムなどへのショートカットも登録できるし、グループ化も可能
さまざまなデバイス・サポート スレートPC、タブレットPC、ノートPC、デスクトップPCなど、異なるデバイスであっても同じインターフェイスを実現。x86、x64 CPUだけでなく、ARM CPUもサポートする
■新しいアプリケーション・サポート
ユーザー・デスクトップ環境のクラウドによる同期 ローカルのPCアカウントではなく、Windows Live IDアカウントでWindows 8にログオンすると、ユーザーのデスクトップ環境がログオンしたWindows 8のPC間で同期される(どのPCでも同じように再設定される)。同期される内容としては、インストールしたMetroスタイル・アプリケーション(必要に応じて再インストールされる)のほか、Webサイトなどへのログイン資格情報、デスクトップ設定、テーマ設定、Webブラウザのお気に入りの設定などのほか、新しいPCへログオンするたびに再設定しなければならなかったような項目が自動的に同期される(同期する項目は変更可能)
アプリケーションの協調動作 Windows 8上で動作している複数のアプリケーションが協調して動作できる。例えば写真をメールで送信する場合、ディスク上に保存されている写真だけでなく、Facebookや写真保存サービスなどで管理しているデータも単一の選択画面に表示させ、そこからピックアップできる
最新状態の維持 Metroスタイル・アプリケーションは、インターネットへ接続されている環境であれば、たとえスタンバイ状態でも自動的にアプリケーション自身や利用しているデータ(設定や送信されてくる情報など)が最新状態に更新される
Internet Explorer 10 (IE10) タッチ操作向けにMetroスタイルを実装したIE10も用意(通常のデスクトップ版IE10とは、内部的な機能は同じだが、見た目も操作方法も異なる)。パンやズーム、ナビゲーションなどがタッチ操作で容易に行えるように機能を拡張している。
Windows Store Metroスタイル・アプリケーションの配布元。さまざまなアプリケーションを比較して購入したり、ユーザーの評価を確認したりできる。一同購入したアプリケーションの再ダウンロードなども可能(注: 最終的なMetroスタイル・アプリケーションの配布がここからだけしか行えないようになるのかは未定)
■デスクトップ
互換性 Windows 7で動作していたアプリケーションやデバイスはすべてそのまま利用可能
エクスプローラのリボン・インターフェイス エクスプローラに備わったリボン・インターフェイスにより、さまざまなファイル管理作業が、その状況に応じて簡単に行えるようになる。例えば.isoファイルを選択するとマウントや書き込み、computerアイコンを選ぶとシステムのプロパティやコントロール・パネルのオープン、ドライブを選ぶとフォーマットや最適化コマンドの表示など
タスク・マネージャの強化 新しいタスク・マネージャでは、PCの状態を簡単に把握できるようになっている。さまざまな情報を色分けして分かりやすくしたり、プロセスやメモリ、ディスク、ネットワークなどの状態をリアルタイム履歴グラフで表示したり、アプリケーションの履歴などを表示する
マルチモニタ マルチモニタ構成時に、両方にタスク・バーを出したり、異なる背景にしたり、画像を伸張して表示したり、Metroとデスクトップを別画面に出すなど、柔軟性が高くなっている
リフレッシュとリセット PCの状態が不安定になったときに、自分のドキュメントなどはすべて残したまま初期状態に戻したり(リフレッシュ)、カスタマイズした状態をすべてキャンセルしてPC購入時の状態に戻したり(リセット)できる
.ISOや.VHDのマウント エクスプローラ上で.ISOや.VHDファイルをダブルクリックするだけで、自動的に空きドライブにマウントされる
■基本機能
マルチCPUサポート x86、x64だけでなく、ARMにも対応するアーキテクチャ
接続性 複数の接続が可能な場合に最適な品質の回線を自動的に選択したり、アプリケーションが使用する帯域を抑制したり、条件に基づいて(例:トラフィック総量などで)抑制したりできる
Wi-Fiとモバイル・ブロードバンド Wi-Fiホットスポットをモバイルブロードバンド接続の代替接続先として自動的に切り替える
ハイブリッド・ブート シャットダウン時にカーネルのメモリ内容をディスクに記録しておき、カーネル部分だけをハイバネーション処理する。次回起動時はカーネルのメモリ内容をロード後、初期化処理を行う。ユーザー・メモリ部分はハイバネーションしないので、高速に起動できる
■デバイス
Metroスタイル・デバイス・アプリケーション ハードウェア・デバイス・メーカは、デバイスのメタデータXMLファイルを定義することにより、デバイスが接続されたらMetroスタイル・アプリケーションを自動的にダウンロードして実行させることができる。例えばカメラを接続したら写真アプリケーションを起動したり、特定のソーシャル・ネットワーク・サイトへ接続させることができる。ダウンロードしたアプリケーションの更新なども自動的に処理される
新しいクラス・ドライバ さまざまなデバイス(例:温度、照度、圧力、電流、動きなど)にも対応する新しいクラス・ドライバが標準で用意された
■セキュリティ
Metroスタイル・アプリケーションの保護 Metroスタイル・アプリケーションは特別に制限されたセキュリティ・コンテキスト内でのみ実行される。アプリケーションが必要とするリソースはあらかじめマニフェスト内で宣言しておく必要があるし、ユーザーはそれをWindows Storeで購入する前に確認できる。さらにユーザーがその使用に同意した場合にのみアプリケーションを購入できる
セキュアド・ブート マルウェアがブート・コードなどに感染するのを防ぐ機能。Windows OSはブート・コンポーネントを認証し、Microsoftによって正しく認証されたものでないと判断した場合は、Windows回復環境を起動する。これにより、マルウェアがWindows OSの実行前に起動するのを防ぐ
■ビジネス向け機能
Windows To Go Windows 8のコピーやビジネス・データ、アプリケーションなどをUSBメモリに保存し、このUSBメモリからブートする機能。ユーザーの使用が終了してログオフすると、PC内には何のデータも残らないようにする
DirectAccess 以前のDirectAccessよりも導入のためのハードル/コストを低くした。非IPv6環境でも動作するようにしたり、PKIがないような組織でも導入できるようになった
AppLocker デスクトップ・アプリケーションだけでなく、Metroスタイル・アプリケーションにも適用できる。
BitLocker ハードウェアの暗号化機能があれば利用して高速化する。またデータのあるセクタのみをインクリメンタルに暗号化することにより高速化する
Measuredブート スタートアップ・プロセスのコンポーネントを署名、保護しておき、さらにその処理過程を正確に計測(measure)してTPM保護チップにその情報を保存しておくことにより、ルートキットやマルウェアなどによって通常とは異なるブート・シーケンスになっていないかどうかを検出する
改良されたActive Directoryベースのアクティベーション 余計なインフラ投資を必要とせずにActive Directoryを利用してアクティベーションを行う。Windows 8 Serverは、Windows 7やWindows 8クライアントのアクティベーションをするKey Management Serverとして機能することができる
クライアントHyper-V Windows 8クライアントでも、Server OSと同じHyper-Vが利用できる(ただしx64 CPUとIntel-VTやAMD-Vが必要)ので、従来のHyper-Vの持つ機能性や性能を活用できるし、VMイメージなどをサーバと共通化できる
Windows 8 DP版の主な新機能/改善点

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