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» 2012年01月25日 00時00分 公開

いまさら聞けないVim(10):iOSで使えるVimが登場! その姿に迫る (3/3)

[後藤大地,@IT]
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設定ファイル.vimrcも使える

 Vimと言えば、設定ファイル.vimrcを編集することで、文字の色の変更や行番号の表示など、さまざまな機能の設定を変更できる。例えば、PCを使って次のような設定ファイルを用意してほしい。

set backspace=start,eol,indent
set whichwrap=b,s,[,],,~
syntax on
set nohlsearch
set cursorline
set number
set laststatus=2
set statusline=%F%r%h%=
set incsearch
set wildmenu wildmode=list:full
set runtimepath+=~/.vim/
runtime! userautoload/*.vim

 iTunes経由でファイルをiOS側にコピーすれば設定ファイルの作成は完了。ただし、Mac OS X Lionは、初期設定のままでは.vimrcのように、ファイル名がドットから始まるファイル(ドットファイル)を扱えない。ターミナルを起動して、次のコマンドを実行してほしい。ドットファイルをFinderで扱えるようになるはずだ。

$ defaults write com.apple.finder AppleShowAllFiles TRUE
$ killall Finder

 設定を元に戻すには次のようにコマンドを実行する。

$ defaults write com.apple.finder AppleShowAllFiles FALSE
$ killall Finder

 .vimrcの準備が済んだら、iPadのVimで「:e .」というコマンドを実行してほしい。これで、$HOMEの内容を一覧できる。図11のように.vimrcファイルの存在を確認できるはずだ。

図11 設定ファイルを配置できたことを確認しているところ。クリックすると拡大 図11 設定ファイルを配置できたことを確認しているところ。クリックすると拡大

 設定ファイル.vimrcは、iOS向けのVimでも作成可能だ(図12)。ファイルの編集が済んだら、「:w .vimrc」とコマンドを実行して保存しよう。先に説明したように、ソフトウェアキーボードには、普通のキーボードにあるはずのキーが存在しないということがある。また、3種類のキーボードを切り替えながら使わなければならない。設定ファイルの内容は、特によく使う機能を操作しやすいキーに割り当てるようにすると良いだろう。

図12 iOS向けのVimで.vimrcファイルを編集しているところ。クリックすると拡大 図12 iOS向けのVimで.vimrcファイルを編集しているところ。クリックすると拡大

タイルウィンドウやタブも使える

 iOS向けのVimでは、タイルウィンドウやタブも使用できる。特にタイルウィンドウ(ウィンドウ分割)は便利に使える機能だ。例えば、前回までにサンプルとして何度か使ったls.cファイルをコピーして開いてみる(図13)。

図13 ls.cファイルを開いたところ。クリックすると拡大 図13 ls.cファイルを開いたところ。クリックすると拡大

 この状態でコマンド「:split」を実行すると、図14のように画面を分割できる。境界部分は、1本の指で触れて、そのまま上下させれば動かせる。

図14 Vimの画面を上下に分割したところ。クリックすると拡大 図14 Vimの画面を上下に分割したところ。クリックすると拡大

 さらにコマンド「:vsplit」を実行すれば図15のように3面に分割できる。ウィンドウのフォーカスを移したいときは、移したい先のウィンドウを軽くはじくように触れる(タップ)。このように直感的に操作できるのは、タブレットの良いところと言えるだろう。

図15 画面を3つに分割したところ。タップ操作でフォーカスを移すことができる。クリックすると拡大 図15 画面を3つに分割したところ。タップ操作でフォーカスを移すことができる。クリックすると拡大

 「:newtab」コマンドを実行すると新しいタブが開く(図16)。タブバーをタップすれば、タブを切り替えられる。

図16 新しいタブを開いたところ。タブ切り替えも、タップ操作でできる。クリックすると拡大 図16 新しいタブを開いたところ。タブ切り替えも、タップ操作でできる。クリックすると拡大

 PCと、それにつながったキーボードとマウスを使うときは、どうしてもキーボードから手を離し、マウスへ手を移動させなければならない場面がある。マウスをまったく使わないようにVimの設定を変更しても、カーソルの移動などで頭を使う。直感的に操作できるとはとても言えない。

 今回、iPadでVimを使ってみたが、キーボードからマウスへと手を大きく移動させることもなく、タップ操作など、直感的な操作が快適に感じた。この快適さは、PCでVimを使っているうちは感じられないと思う。iPadなどのタブレット型コンピュータを使って初めて感じられるものかもしれない。

著者紹介

後藤 大地

後藤大地

オングス代表取締役。@ITへの寄稿、MYCOMジャーナルにおけるニュース執筆のほか、アプリケーション開発やシステム構築、『改訂第二版 FreeBSDビギナーズバイブル』『D言語パーフェクトガイド』『UNIX本格マスター 基礎編〜Linux&FreeBSDを使いこなすための第一歩〜』など著書多数。



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