連載
» 2012年03月02日 00時00分 公開

カイ士伝のアプリライフ(11):Skype、Line、Facebook、Google+、どれが好きですか?

コミュニケーションを変える新たなチャットサービス。Skype、Line、Facebook、Google+のスマホ対応機能や特色をまとめてみる

[甲斐祐樹,カイ史伝]

新たな形態のチャットサービス

 メールよりもリアルタイム性の高いコミュニケーションが可能なチャットサービス。古くはICQやAIMといったサービスから人気に火が付き、今でもSkypeやWindows Liveメッセンジャーといったチャットサービスが利用されているが、最近ではスマートフォンの普及やWebサービスの進化により、新たな形態のチャットサービスがいくつも生まれている。

 チャットサービスをまとめてみる。

チャット機能利用時のサービス比較
Skype LINE Facebook Google+
ID 専用ID 電話番号
または専用ID
専用ID 専用ID(Gmail)
専用ソフト 必要 必要 不要 不要
オフライン時の
受け取り
不可 対応 対応 対応
グループチャット 対応 対応 対応 対応
ビデオチャット 対応 非対応 対応 対応
グループ
ビデオチャット
有料対応 非対応 非対応 対応(10人まで)
ユーザー数 6億6300万人
(2010年)
1800万人
(2011年10月)
8億人
(2011年9月)
4300万人
(2011年9月)

 LINE : 絵文字イラストがかわいい

 最近スマートフォンを中心に話題を集めているのが、NHN Japanのチャットアプリ「LINE」だ。サービス公開から7カ月でアプリのダウンロード数は1500万件を達成。うち国内のユーザーは550万であり、日本だけでなく海外でも広く使われている。

 無料で通話ができる、スタンプや絵文字を送り合うのが楽しいなど人気の秘訣はさまざまだが、注目すべきはユーザー登録の方法。LINEでは「電話機である」というスマートフォンの特性を生かし、電話番号をIDとして利用するのがポイントだ。

LINEの利用登録画面

 従来までチャットアプリを複数ユーザー間で利用するには、「お互いにアプリをインストールする」「相手とIDを相互に登録し合う」という2つの流れが必要だった。どんなにチャットが便利でも、相手がこの2つを行ってくれない限りチャットが成立しないという苦労は、チャットサービスのヘビーユーザーなら一度は体験したことがあるだろう。

LINEのチャット画面

 その点LINEは、アプリをインストールさえしてしまえば、自分の電話帳に登録されており、LINEも使っているユーザーが自動で表示されるため、「ID交換」というチャットを利用するまでのハードルを1つ減らすことができる。また、コミュニケーション要素の強いWebサービスにありがちな「利用してみたけど自分しかいないので面白くない」という点についても、電話帳に登録したユーザーがLINEを使っていれば自動でつながることで対策が図られている。

 もちろん電話番号でつながることがすべてメリットとは限らない。「上司の番号とつながってしまった」「昔付き合っていた彼女がリストに出てきた」など、思わぬ相手と遭遇することもある。相手をブロックして非表示にする機能はあるが、初期登録からそうした設定はできず、表示された相手を1つ1つブロックしていくのが大変など、プライバシーを重視するユーザーには気になる点も多い。

 とはいえ、電話番号をベースにすることでこれまでのチャットサービスにあった「コミュニケーションが広がりにくい」という点を大幅に解消しているのは大きい。こうした電話番号をベースとしたチャットアプリとしてはカカオトークも人気を集めており、今後もチャットアプリの1つのトレンドとして普及しそうだ。

 Facebook : ユーザー数の多さが武器

 電話番号を利用することでID登録不要ではあるものの、アプリのインストールは必須であるLINEに対し、Facebookはアプリをインストールすることなく多機能チャットが利用可能だ。

ブラウザでFacebookを表示

 音声サービスだけでなくチャットとしても利用者の多いSkypeは、複数のユーザーを登録してチャットを継続できるグループチャット機能が人気を集める理由の1つだった。ただし、SkypeがP2Pという技術を採用していることもあり、自分がオフラインだったときのメッセージは時系列がバラバラになる、オフラインのときはメッセージが受け取れないというデメリットもあった。

 これに対しFacebookはユーザー登録さえ行っていればブラウザベースでチャットできるだけでなく、Skypeのようなグループチャットも可能。データはすべてサーバーで保存するため時系列が乱れることもなく、自分がオフラインのときでもチャットを受け取ったり、グループチャットの履歴を後で見返すことができる。

Facebookアプリ

 ブラウザだけでなく、AndroidやiPhoneアプリをインストールすればチャットmんアプリとの利用も可能。アプリを起動することなく自分宛てのメッセージなどを受け取ることもできるなど、チャットサービスとしても機能は充実しており、Facebookでも人気の機能となっている。

 Google+ : ビデオチャットが容易

 ボイスチャットという面では、Google+が注目の存在だ。Google+のチャット機能自体はFacebookとほぼ同等で、特定のユーザーのみを対象にしたグループチャット、ブラウザとスマートフォンアプリで利用できるチャットといった機能を有しているが、最大の違いは「Hangouts」というビデオチャットにある。

Hangoutsの画面

 このビデオチャットは主催者1人と参加者9人の最大10人で同時にビデオチャットできる点が最大の特徴。Skypeであれば有料となるところが、10人までなら無料であるだけでなく、音声や映像の遅延も少なく品質が高い。

 利用できるのはボイスチャットだけではない。チャットに参加しているユーザーで同じYouTubeの動画を再生・操作したり、自分のデスクトップを他のユーザーに表示することも可能。現在は機能追加版というベータ版の位置付けながらGoogleドキュメントにも対応しており、ビデオチャットに参加したユーザーで1つのドキュメントを共同編集できる。

 こうしたYouTubeやデスクトップ表示などの機能は利用できないものの、ビデオチャットの開始、参加であればスマートフォンからも可能。最近は操作側にインカメラを搭載したスマートフォンが標準的になっており、スマートフォンによるビデオチャットの環境も普及しつつあることを考えると、無料ながらこれだけの高機能が利用できるGoogle+は今後より注目度が高まると思われる。

 これまでPCが中心だったチャットサービスも、高機能なスマートフォンの普及により、その軸足はスマートフォンに移りつつある。また、チャットサービス自体も電話番号ベースのユーザー登録や多機能なビデオチャットなど新たな魅力を取り入れることでサービス向上が図られており、以前とは違ったコミュニケーションが可能になりつつある。個人的には高品質かつ複数ユーザーでも利用できるGoogle+のHangoutsに注目しつつ、今後もさらなる魅力的なチャットサービスの登場を期待したい。

著者プロフィール

甲斐 祐樹

甲斐 祐樹:電機メーカー営業でシステム営業に従事したのち、Webニュースメディアに記者として配属。ネットワーク関連やガジェット、Webサービスなどの記事を主に担当する。2009年にAMNに入社、ブログマーケティング関連の仕事を担当する。個人ではブログ「カイ士伝」を運営、自分視点でのWebサービスやガ ジェットに関する話題を取り扱う。「これは世界が変わる!」という感動を与えるガジェットやサービスが大好き カイ史伝



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