連載
» 2012年11月19日 00時00分 公開

CCNP対策講座 ROUTE編(10):IPv6の基本設定とルーティングプロトコル (1/2)

本連載では、シスコシステムズ(以下、シスコ)が提供するシスコ技術者認定(Cisco Career Certification)から、ネットワーク技術者を認定する資格、CCNP(Cisco Certified Network Professional)のうち、【642-902 ROUTE】を解説します。

[内藤佳弥子,グローバル ナレッジ ネットワーク]

 今回はCiscoルータでのIPv6の基本設定や、IPv6のルーティングプロトコルを紹介します。IPv6の基礎については、ネットワークの基礎を学習する CCNA対策講座 第32回「IPv4の枯渇に備えよ――IPv6の特徴と必要性」も参照してください。

IPv6の概要

 IPv6アドレスの長さは128ビットです。IPv6ヘッダの長さは固定の40バイトであり、IPv4のヘッダの2倍のサイズです。しかしIPv6のヘッダはIPv4のヘッダと比較しフィールド数が少なくシンプルな構成になっています。IPv4ヘッダのフラグメントフィールドやチェックサムを廃止し、ルータなどの中継機器による負荷を軽減しています。

 またIPv6ヘッダは、必要に応じて拡張ヘッダを使用することにより、IPv6基本ヘッダを40バイトの固定長にしています。固定長にすることにより、ルータなどの中継機器による処理の高速化を図っています。

 IPv6のアドレスは、128ビットを8個のフィールドに分けて、コロン(:)で区切り、16進数で表します。IPv6のアドレスタイプには3種類あります。

  1. ユニキャスト
    特定のインターフェイスに割り当てるアドレス
  2. マルチキャスト
    特定のグループに属する、複数のネットワークインターフェイスを表すアドレス。IPv4のブロードキャストは、マルチキャストに含まれる
  3. エニーキャスト
    複数のデバイスに、同一のエニーキャストアドレスを設定できる。例えば、複数のDNSサーバにエニーキャストアドレスを設定し、クライアントからの接続要求を受けたときに、クライアントに一番近いDNSサーバが応答を返すというような利用が想定されている

 ユニキャストアドレスにはいくつか種類がありますが、ここでは代表的な、グローバルユニキャストアドレスと、リンクローカルユニキャストアドレスを紹介します。グローバルユニキャストアドレスはIPv4のグローバルアドレスに相当します。リンクローカルユニキャストアドレスはサブネット内のみで有効なアドレスです。

●グローバルユニキャストアドレス

 先頭の3ビットは2進数で「001」と決まっています。グローバルルーティングプレフィックスは、RIR(地域インターネットレジストリ)から割り当てられます。サブネットIDは、IPv4アドレスのサブネット部に相当し、組織内でのネットワークの識別に利用されます。インターフェイスIDはIPv4アドレスのホスト部に相当し、各ノードの識別に利用されます。

●リンクローカルユニキャストアドレス

 先頭の10ビットは2進数で「1111 1110 10」と決まっています。続く54ビットも全て「0」で固定されています。インターフェイスIDは、各ノードの識別に利用されます。

 インターフェイスIDは、手動で設定することもできますが、EUI-64フォーマットを利用して、MACアドレスから自動生成できます。EUI-64フォーマットでは、MACアドレスを基にインターフェイスIDが自動生成されます。以下は、EUI-64フォーマットによるインターフェイスIDの作成方法です。

図1 EUI-64フォーマットによるインターフェイスIDの生成 図1 EUI-64フォーマットによるインターフェイスIDの生成

確認問題1

  • 問題

 IPv6アドレスで使用されるアドレスタイプを、次の選択肢の中から3つ選択しなさい。

a.エニーキャスト
b.ブロードキャスト
c.マルチキャスト
d.ユニキャスト

  • 正解

 a、c、d

  • 解説

 正解はa、c、dです。IPv4で利用されていたブロードキャストは、IPv6ではマルチキャストに含まれるようになりました。

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