連載
» 2013年04月04日 17時00分 公開

5分で分かる製作現場(5):デザインのパクリをどう防ぐ? 〜5分で分かる意匠/デザイン特許 (2/5)

[栗原潔,テックバイザージェイピー(TVJP)]

2分−意匠法とほか法律

 意匠を保護するための(正確にいえば、意匠の保護と利用のバランスを取るための)法律が意匠法です。

 以前5分で分かる特許 〜イノベーションを阻害するのか? に説明した特許法が発明という技術的アイデアを保護するように、意匠法は工業デザインを保護します。発明が概念的な技術的アイデアであるのに対して、意匠は目に見える工業デザインそのものであるという点でまったく異なるものです(しかし、同じ製品が技術的アイデアとしては特許権で保護され、工業デザインとしては意匠で保護されることも原理的にはあります)。

 なお、米国では意匠を特許法で保護しています。そして、意匠権を“design patent”と呼んでいます(これに対して通常の特許権を“utility patent”と読んでいます)。海外ニュースの翻訳記事で「デザイン特許」あるいは「デザインパテント」という表記が出てきたときには意匠のことを指しています(たまに、「特許」と誤訳されていることがあるので注意が必要です)。

 なお、意匠と混同される概念が多いものに商標があります(商標についてはまた機会をあらためて説明します)。商標は商品の出所を表すためのマークや名称です。自動車にTOYOTAという文字が書かれていれば、それはその車の製造元を表す商標であり商標法で守られます。そして、それとはまったく別に車全体のデザインとしては意匠法で守られ、さらに、内部のエンジンなどの仕組みは特許法で守られます。なお、商品の外観自身が商標として機能することもあるので(例えば、ビンのデザインなど)、同じものが商標としても意匠としても守られることも原理的にはあり得ます。

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