富士通、垂直統合型の仮想化・クラウド基盤製品を販売ハイブリッドクラウド環境の構築も可能

富士通は5月10日、垂直統合型の仮想化・クラウド基盤「FUJITSU Integrated System Cloud Ready Blocks」を同日から販売開始すると発表した。富士通の垂直統合型プラットフォーム体系「Dynamic Integrated Systems」に基づく製品第2弾となる。

» 2013年05月10日 12時38分 公開
[藤本和彦,@IT]

 富士通は5月10日、垂直統合型の仮想化・クラウド基盤「FUJITSU Integrated System Cloud Ready Blocks」を同日から販売開始すると発表した。システムのライフサイクル全般にわたる運用管理コストを合計で最大約60%削減できるという。

 同製品は、富士通の垂直統合型プラットフォーム体系「Dynamic Integrated Systems」に基づく製品の第2弾。従来のプライベートクラウド統合パッケージ製品「Cloud Ready Blocks」を機能強化して提供するものとなる。

 製品ラインアップは、規模数160VMまでを想定した中小規模向けの「Express Model」(2製品)と、規模数1000VMまでを想定した大規模向けの「Enterprise Model」(1製品)が用意される。価格は990万円(税別)から、6月中旬より出荷を開始する。

製品イメージ(プレスリリースより)

 サーバ、ストレージ、ネットワークのハードウェアと、仮想化環境の構築に必要な関連ソフトウェアが組み込まれ、事前設定済みの状態で出荷されるため、専門要員による設置・導入作業・設定作業が不要となる。富士通では、初期導入コストを最大40%削減できるとしている。

 新規業務の立ち上げ時においても、事前に処理する業務の特性や量に応じて最適なハードウェアおよびOSで構成された業務プラットフォームをカタログとして定義することで、利用者の申請によりリソースを自動配備できる。遠隔地からのリモート作業も可能。仮想化環境で稼働している資産をクラウド環境の一部として拡張することもできる。

 管理コンソールはWebブラウザから利用し、ハードウェア全体に対する物理環境、仮想環境の両方を一元的に監視・管理できる。また、物理的なCPU・メモリ資源を有効利用するための仮想環境の配置、ソフトウェア修正プログラムの適用やアップグレードに必要な処理は、システムが準備する仕組みとなっている。

 FUJITSU Integrated System Cloud Ready Blocksには、先日発表されたSDNの概念に基づいた新たなアーキテクチャ「FUJITSU Intelligent Networking and Computing Architecture」が実装される(関連記事)。これにより、仮想サーバ・仮想ストレージ・仮想ネットワークの自動配備・自動設定を行う機能、仮想サーバの追加・削除・移動に伴うネットワークの設定を自動化する機能などを備える。

 さらに、富士通のパブリッククラウドサービス「FUJITSU Global Cloud Platform FGCP/S5」と連携し、ハイブリッドクラウド環境の構築も可能だ。他のパブリッククラウド環境にも顧客のニーズに応じて順次対応するとしている。

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