仮想化を成功させるのは「圧倒的な導入と拡張の容易性」

全社仮想化とは、複数の部署がこれまで運用してきた業務アプリケーションやデータを、単一のIT基盤に統合することで、ITインフラの調達および運用を効率化する取り組みだ。これを成功させるためには、ストレージの導入設計や容量計画のやり方を従来とは大きく変える必要がある。

» 2013年08月26日 10時00分 公開
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〜仮想化環境構築・運用編〜

仮想化環境を成功させるのは、圧倒的な導入と拡張の容易性仮想化を成功させるのは、圧倒的な【運用管理】の容易性仮想化を成功させるのは、圧倒的な【データ保全】の容易性 2013/08/26          2013/09/09           2013/09/24 NEW!

 サーバ仮想化によるIT統合の推進は、多様な業務システムおよびデータが共存し、規模の拡大スピードが予測できないIT環境の構築と運用管理を進めることである。仮想化環境の要であるストレージおよびデータの管理では、従来とは異なる課題が生じる。

 IDC Japanの「国内企業のストレージ利用実態に関する調査2013年版」(2013年2月)によると、「データ量の増大」は、サーバ仮想化環境におけるストレージの課題の上位に位置付けられている。

 業務アプリケーション単位の仮想化から、全社的な仮想化統合基盤への移行で、こうした課題が生まれるのは当然だ。全社仮想化では、複数の部署がこれまで運用してきたさまざまな業務アプリケーションやデータを、単一のIT基盤に統合することがテーマとなる。だからこそ、ITインフラの調達および運用を効率化でき、集中管理によるIT利用環境の改善効果が得られる。従って、ITインフラの構築や運用についての考え方を、根本的に変える必要がある。

 仮想化による全社的なIT統合では、ストレージの導入設計や容量計画のやり方を従来とは大きく変える必要がある。

 従来型のストレージでは、導入前に、業務システムごとに何基のハードディスクドライブ(HDD)を使ってどのようなRAIDを組むかをきめ細かく考慮してストレージの構成を設計する。だが、サーバ仮想化ではシステム環境を短期間に作り、短期間にサービスイン、不要になれば消すといった、運用ライフサイクルの短期化が重要なテーマとなる。これに対応するためには、ストレージも仮想化のレベルを高め、共用のストレージプールとして運用するとともに、ここから必要に応じてボリュームを即座に切り出して利用できるようでなければならない。

 以前のように、将来使うかどうか分からないような容量と性能を備えたストレージ装置を、導入段階で保険のために調達する方法は、規模拡大スピードの予測が根本的に困難な仮想化統合基盤として有効でない。必要十分な容量で始め、必要に応じて即座に、業務を止めることなく段階的に容量を加えていくことができなければならない。これは、ストレージに関する初期導入コストを抑え、全社的仮想化統合を推進しやすくするという観点からも、非常に重要だ。

 つまり、導入設計が基本的に不要で、後から新たなストレージ装置を追加するだけで容量拡張ができるスケールアウトストレージを採用することは、仮想化によるIT統合の成否を大きく左右するポイントだ。

スケールアウトストレージもどんどん進化する

 富士通のスケールアウト型iSCSIストレージ「ETERNUS VX700」は、上記の要件を満たした仮想化環境向けのストレージとして興味深い。VX700はディスクドライブがフル装備された形で提供され、またRAID構成なども事前に済んでいるため、製品の導入構成や細かな設計に、貴重な時間を費やす必要はない。導入後の拡張も、運用を止めずに行える。

 スケールアウトストレージにもいろいろ特徴があるが、VX700のユニークな機能の1つに、複数RAIDグループにまたがるストライピングを挙げることができる。VX700の各ストレージノード(ストレージ装置)内には、複数のRAID 6グループが構成されている。この複数のRAID 6グループにまたがって、データを分散配置しているため並列的な読み書きが行える。こうした工夫で、IT統合環境に求められる信頼性を確保しながら、仮想化環境で懸念されるパフォーマンスの問題に対処している。必要に応じ、特定ボリュームに対してノード間ミラーリングの設定も可能で、さらに信頼性を高めることもできる。

富士通 ストレージシステム事業本部 VX推進室長 服部和徳氏

 「スケールアウトストレージには、さまざまな実現方式があります。多数のディスクを使って1つのストレージ領域を作ると、もしその中で二重三重の障害が起きた場合、データを消失する可能性が高まります。これはストレージ装置としては許容できません。このため、RAID 6で基本的なデータ保護を施したうえで、この保護レベルの高いストレージを束ね、データを分散配置することで、パフォーマンスと信頼性を確保しています。RAID6を採用していますが、これをお客様に意識させない形で提供しています」と、富士通 ストレージシステム事業本部 VX推進室長の服部和徳氏は話す。

 拡張は、新規ストレージノードを登録して既存ストレージノードと論理的に結合し、iSCSIポートを設定するだけで済む。この簡単な設定作業が終わると、データは自動的に平準化される。つまり、既存ノード上のデータの一部が新規ノードに移動し、これらのノードがあたかも単一のストレージ装置であるかのように利用できる。データ配置に偏りがなく、ストレージ容量を効率的に活用できる。この延長線上に、ストレージノード間でのデータ移行をコマンド1つで実行できる機能も備わっている。

 「従来は、例えば3年程度の期間、1つのストレージ装置を使うと考え、購入後に2回程度ディスクの増設を行い、3年後に別のストレージ装置を購入し、これに移行するのが一般的でした。しかし、これではストレージ投資にどうしても断絶が発生してしまいます。また、5年以上の投資サイクルを考える顧客も増えています。VX700では、新たなストレージノードを段階的に追加しながら、業務を止めることなく保守期限を迎えた古いストレージノードを順に利用停止していくといった投資スタイルも可能になります」 (富士通 プラットフォーム技術本部 プロダクトソリューション技術統括部 シニアディレクター 荒木純隆氏)。

 このように、IT製品の調達や構成に振り回されずに、IT環境を社内サービスとして提供できるようにしていくことは、全社仮想化統合からプライベートクラウドへの道筋を計画するうえで、決して欠かすことのできない最も重要なポイントだ。

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提供:富士通株式会社
アイティメディア営業企画/制作:@IT 編集部/掲載内容有効期限:2013年9月8日

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