データセンター事業者が提供するプライベートクラウドは“一味違う”クラウドバックアップとネットワーク仮想化に注力

都市型データセンターを中心に展開するビットアイルでは、Hyper-Vを中心としたWindowsによるプライベートクラウド基盤の提供に力を入れている。同基盤では、データセンター事業者ならではのネットワーク回線の柔軟性やライセンス体系が強みだという。

» 2013年11月21日 10時00分 公開
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Windows Server専用のプライベートクラウドサービス基盤を用意

 都市型インターネットデータセンターをコアに、総合ITアウトソーシングサービスを展開するビットアイルでは、クラウドサービスの統合ブランド「ビットアイルクラウド」において、Windows Server専用プライベートクラウドサービス「プラットフォームサーバ Wシリーズ」(以下、Wシリーズ)を展開している。

 「Wシリーズ」は、ハイパーバイザー「Windows Server 2012 Hyper-V」と、統合運用プラットフォーム「System Center 2012 SP1」で構築されたプライベートクラウドサービス基盤。専用のホストマシン(24仮想CPU、メモリ96GB)1台とストレージリソース、ネットワークリソースを組み合わせた利用が可能で、他社環境に左右されないプライベートクラウドを最小構成で実現できる点が特長だ。現在、中堅・中小企業の情報システム部門を中心に、クラウドサービスを提案するSIerやISVにも導入が広がっているという。

 ビットアイル マーケティング本部 プロダクトマーケティング部 主任の鎌田健太郎氏は、「『Wシリーズ』では、マイクロソフトとの密接な協力体制の下、Windows Serverの最新技術をいち早く投入している。Windows Server 2012についてもリリースと同時に、他社に先駆けてプライベートクラウドサービス基盤に採用した。特に、最新のHyper-Vではコア数が大幅に拡張されたことで、より高性能の仮想サーバーを構築することが可能となった」と述べた。

データセンター事業者ならではのネットワーク回線の柔軟性が強み

 「Wシリーズ」の大きな特徴は、管理ソフトウェアに「System Center 2012 SP1 Virtual Machine Manager」(以下、SCVMM)を採用している点だ

 これにより、SCVMM上から仮想マシンの作成・変更やテンプレートの作成・カスタマイズ、チェックポイント(スナップショット)、シャットダウン/起動/再起動(リセット)など、さまざまな機能が活用でき、クラウド全体を一元的に管理することが可能だ。仮想マシンのテンプレートについては、Windows Server 2003 R2からWindows Server 2008/2008 R2、Windows Server 2012/2012 R2まで、すべてのエディションのものを標準で提供している。

 また、「Wシリーズ」では、データセンター事業者であるビットアイルならではの特長として、専用のホストマシンにさまざまなネットワークリソースを柔軟に接続できる点も挙げられる。インターネット接続では、「帯域共用インターネット」と「個別構成インターネット」に対応。プライベート接続では、「IP-VPN接続」や「SSL-VPN接続」「BI-VLAN」に対応している。これらの機能により、「Wシリーズ」のクラウド環境を、社内LANの延長としてセキュアに接続することも可能だ。

ライセンス形態にもメリット、ボリュームライセンスの持ち込みも可能

 さらに、Windows Serverのライセンスコストの面でも、「Wシリーズ」の導入メリットは大きい。

 月額のサービス料金の中に、Windows Serverのライセンス費も含まれているため、「ホストマシンのリソース内であれば、仮想サーバーを何台立てても追加料金が発生しない」「Windows ServerにアクセスするためのユーザーCAL、デバイスCALが不要」「Windows Serverのバージョン、エディションはどれを選んでも一定料金」となっている。これに加えて、専用のホストマシンを提供することによる「ボリュームライセンスの持ち込みが可能」である点も、ユーザーにとって大きなメリットと言えよう。

ビットアイル マーケティング本部 プロダクトマーケティング部 主任 鎌田健太郎氏 ビットアイル マーケティング本部 プロダクトマーケティング部 主任 鎌田健太郎氏

 このほか、オプションとしてバックアップ機能と監視機能を用意。それぞれマイクロソフト製品に最適化されており、バックアップ機能は「Data Protection Manager」、監視機能は「Operations Manager」を活用。Wシリーズ内の仮想マシンであれば、バックアップ対象、監視対象の台数が増えても一定の月額料金内で利用できる。

 最新の「Windows Server 2012 R2」への対応については、「すでに仮想マシンのテンプレートとしては利用可能となっている。今後、サービス基盤全体への適用を進めていく」(鎌田氏)予定だ。「特にWindows Server 2012 R2の機能で注目しているのは、Windows Azureとの連携機能」だと言う。

今後は「クラウドバックアップ」と「ネットワーク仮想化」に注力

 同社がもう一点、今後力を入れていくのが“クラウドバックアップ”だ。

 Wシリーズでは、Windows Azureと連携したクラウドバックアップサービスの提供を計画しており、現在準備を進めている

 Windows Azureと連携したバックアップサービスは、ユーザーが「Wシリーズ」のホストマシンに保存したデータを、VPN接続されたWindows Azureのクラウド環境にバックアップする仕組み。「Wシリーズ」とWindows Azureのバックアップデータを統合管理するツール「Data Protection Manager」も新たに提供し、BCP対策の運用ノウハウなども含めてソリューション提案していく予定だ。

 鎌田氏は「このサービスと併せて、マイクロソフトが予定している“Windows Azureの国内リージョン”が立ち上げられることで、一層BCP対策の機運が盛り上がることにも期待している」との考えを示した。

 さらに、今後の「Wシリーズ」の展開として、ネットワーク仮想化への対応も積極的に進めていくと言う。「例えば、仮想デスクトップ環境では、『VLANによって多くのネットワークセグメントを作ることで、ネットワーク構成が複雑化してしまう』という課題がある。マイクロソフトと協力しながら、こうしたVLAN問題を解消するためのネットワーク仮想化サービスを早期に実現したい。また、ISV向けサービスとして、現在は1社に1台、専用のホストマシンを提供しているが、今後はネットワーク仮想化を利用して、1台のホストマシン上で複数のベンダーをホスティングできるサービスも提供していきたい」(鎌田氏)と今後の展望を示した。

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アイティメディア営業企画/制作:@IT 編集部/掲載内容有効期限:2013年12月20日

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