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» 2014年01月07日 00時00分 公開

自分戦略2014(2):エンジニアとして進化し続けるには (2/2)

[増井雄一郎,@IT]
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10年後の自分を考える

 自分の状況を変えるような目標を立てると、達成までに大体5〜10年ぐらいかかるようです。IT系は変化の速度が速いと言ってもそれは個々の技術の問題で、人に関する変化はそこまで速くないように感じます。

 知名度を得るという目標も、自分が手応えを感じるまで3年ぐらいかかりました。英語圏での知名度という目標は、まだ自分では納得のいく方法すら見付けられていません。

 長期の目標の場合は、自分が10年後にどうなっていたいのかを認識する必要があります。例えば、10歳ぐらい年上で、自分が目指したい方向にいる人を目標にすると良いと思います。特定の人ではなくて、いろいろな人を合わせた漠然とした対象でも良いでしょう。

短期スパンで、いろいろなチャレンジを

 長期の目標とは別に、数カ月から1年ぐらいの短期スパンで、いろいろなチャレンジをしていくことも、非常に大事です。

 私の場合は、英語のためにNode.jsのコミュニティに参加する、MobiRubyを作り英語で発表するなど技術的なチャレンジが中心でしたが、今年はさらに、月に1回は日本語でブログを書くといういうものもありました。「今年こそ、基礎的なアルゴリズムを学び直そう」「新しい言語を覚えよう」などとは毎年思うのですが、いまだに実現していないものもあります。

 このようなチャレンジは、目標に直接関係ないものもありますし、そもそも仕事には生かせないものもあります。mrubyとかMINDSTORMS EV3などは直接仕事に生きることはないと思いますが、趣味としてやっています。私は趣味もプログラミングなので、趣味についてもチャレンジを設定することが多いのです。

継続的なチャレンジが目標を実現する

 実際、個別のチャレンジは目標を意識して設定することが多いのですが、全てそれを意識する必要もないと思います。

 Steve Jobsがスタンフォード大学の卒業式辞で「Connecting the dots」という話をしたのは有名です。一見バラバラに見える出来事が後になってつながり、大きな流れを作るというものです。Jobsはこのthe dotsは、意識して打ったりつなげたりできないという話もしています。

 チャレンジはこの“the dots”に相当すると思います。多くのチャレンジをばらまいておかないと、後で線をつなげることはできません。いろいろなことにチャレンジしてdotsをばらまくことは、将来への種まきなのです。

 もう1つ、チャレンジを継続的に行う利点があります。チャレンジする癖が付くことです。

 自分がやりたいことが見つかったとき、それに対してどのようなチャレンジをしていくのか普段から考えていないと、動くことはできません。その準備としても、普段からチャレンジすることに体を慣らしておく必要があります。

チャレンジできる環境に身を置こう

 チャレンジを続けていくためには、それができる環境が必要です。例えば、恒常的に仕事が忙しく自分のことを考えられない環境では、仕事外の時間でチャレンジするのが難しいでしょう。その場合でも、仕事の中で自分でチャレンジを作り、達成していく方法もあります。

 目標を持ち、自分がいる環境の中でできるチャレンジを探し、実行していくことがエンジニアとして進化し続けるために必要なことではないかと私は思います。

筆者プロフィール

増井雄一郎 (miil Inc CTO / Toreta, Inc. CTO)@masuidrive

大学時代に起業しWebサイト制作などを行う傍ら、PukiWikiなどのオープンソース開発にも積極的に参加。2003年からフリーランスとなり、Webアプリ開発や執筆を行う。中島聡氏とともにアプリ開発会社を起業するために2008年に渡米。iPhone向け写真共有アプリPhotoShareをリリース。2010年に帰国し、アプリSDK『Titanium Mobile』の伝道師として活動。2012年9月に退職し、現在はmiil Inc/Toreta, Inc.のCTO。オープンソース活動としてMobiRuby、個人サービスとしてwri.peを作成中。



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