10万ユーザーの同時プレイでダウンしないIaaSインフラを構築―SoftLayerが事例を公開IaaS利用事例

SoftLayerが大規模ゲーム配信サービスのプラットフォームに採用された。2万5000ユーザーのためのリソースプロビジョニングが4時間で完了するという。

» 2014年01月20日 18時26分 公開
[鈴木聖子,@IT]

 米IBM傘下のSoftLayerは2014年1月15日、ゲーム開発会社KUULUUおよびオンラインゲームサーバ世界最大手のMultiplayが、人気ゲームの提供や新作ゲームの立ち上げにSoftLayerのクラウドサービスを使っていると発表した。

 オープンな標準環境で構築されたクラウドを、ゲームのホスティングやストリーミングに活用すれば、ユーザーはどんなデバイスからも手軽にゲームにアクセスできるようになるとSoftLayerは説明する。

 ゲームをローカルにダウンロードするのではなくストリーミングでクラウドから直接配信すれば、端末のストレージ容量も解放されて、アップデートへのアクセスの簡略化、効率化にもつながる。SoftLayerのクラウドインフラを使っている実質プレイヤー数は2013年以来で1億3000万人に達したという。

 MultiplayはElectronic Arts(EA)の「Battlefield」などの人気ゲームサービス用にサーバーを提供している大手企業の1つだ。同社は現在、SoftLayerのIaaSプラットフォームを使って約50万人のユーザーをサポートし、Battlefield 4など60以上のゲームタイトルをホスティングしている。ピーク時で世界の10万人を超すユーザーが同時にSoftLayerのベアメタルサーバでゲームをプレイしているという。

 Battlefield 4の場合、2万5000人の新規ユーザーをサポートするために必要なITリソースのプロビジョニングは、SoftLayer上で4時間足らずで完了したという。「ハードコアゲームのプレイヤーは完璧な使用感を期待しており、遅延や障害は許されない。SoftLayerのプラットフォームと高速ネットワークの組み合わせにより、ファンの期待通りの体験を提供できている」(Multiplay)という。

 一方、KUULUUはFacebookで5500万人がフォローする人気ロックバンド「Linkin Park」と組んだ新作ゲーム「RECHARGE」の立ち上げに当たり、高性能で拡張性の高いサービスを必要としていた。SoftLayerは同社に継続的なβテストと立ち上げ、日常のプレイ、アップデートのダウンロードに耐えられる耐久性の高いインフラを提供し、KUULUUが中核事業に集中できるようにしたと説明している。

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