開業に必要な資金と自分で準備できる資金の差額を把握し、対策を立てる開業【パーフェクト】マニュアル(2)(1/3 ページ)

会社を辞めて独立開業! 当面は貯金を運営資金に充てて、足りない分は銀行から借りればいいよね―― それって、ちょっと安易ではないですか?

» 2014年03月13日 18時00分 公開
[税理士・社会保険労務士 望月重樹,@IT]

※この連載は「開業から1年目までの個人事業・フリーランスの始め方と手続き・税金」(望月重樹著)の第2章を、著者と出版社の許可の下、一部修正して転載するものです。内容は、書籍出版時(2014年1月現在)の法令などに基づきます。実際に開業される場合は、最新の情報をご確認ください。

1 自己資金を洗い出してみる

 開業のための準備として、前回、開業準備資金と開業当初の運転資金の金額を把握しました。これらを足すと、開業準備のための必要資金が算出されます。

必要資金=開業準備資金+開業当初の運転資金


 これに対して、幾ら自己資金があるのかを下表に書き込みながら把握していきましょう。必要資金と自己資金の間にどのくらいの差があるのか、幾ら調達すればよいのかが分かります。

 この他にも、解約返戻金が見込める生命保険や、売却により資金化できる不動産や自動車があれば追加しましょう。

2 不足資金を割り出す

 必要資金と自己資金が判明した状態は、下図のように表せます。

 必要資金を左側、自己資金を右下に配置したときの差が不足資金です。この差を埋められなければ、必要資金が準備できない、つまり開業できません。では、どう対策を打てば良いでしょうか? 上の図から、不足資金を埋めるためには2つの方法があることが分かります。

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