マイクロソフト、「Roslyn」のオープンソース化を発表次のC#、VB実装も先取りする24のOSSプロジェクト

“Compiler as a Service”を実現するとされる、次世代C#/VBコンパイラー(コードネーム:Roslyn)がOSSに。独立組織「.NET Foundation」の下で公開される。

» 2014年04月04日 20時13分 公開
[鈴木聖子,@IT]

 米マイクロソフトはサンフランシスコで開催している開発者会議「BUILD」で2014年4月3日、.NETのためのオープンソース技術開発とコラボレーションの促進を目指す独立組織「.NET Foundation」の創設を発表した。その一環として、次世代C#/VBコンパイラーとして開発を進めてきた「.NET Compiler Platform」(Roslyn)をオープンソースとして公開した。

RoslynがOSS化、.NETコンパイラーの普及を目指す

 .NET Compiler Platformは、次世代C#/VBコンパイラーと、リッチなIDEインテグレーションを実現する「サービスとしてのコンパイラーAPI」が含まれ、プレビュー版では新しいIDE機能も加わった。

 マイクロソフトが支援するオープンソースコミュニティの「CodePlex」で公開され、オープンソース化によって幅広いコミュニティー開発者に参加してもらい、多様なプロジェクトへの.NETコンパイラーの統合を目指す。

 同プラットフォームに含まれるC#/VBコンパイラーのプレビュー版は、C#/VB言語の次のメジャーバージョンアップでの採用が検討されている新機能の一部を取り込んでいる。これにはプライマリコンストラクター、自動プロパティイニシャライザなどの機能が含まれる。

 .NET Foundationはこの他、「ASP.NET」「Entity Framework」など24の.NETオープンソースプロジェクトでスタートする。

複雑さのないクラウド管理の新ポータルもお披露目

 この日のBUILDでは、新しいMicrosoft Azureポータルのプレビュー版も披露された。新ポータルでは同社やパートナー、オープンソースコミュニティが提供するクロスプラットフォームツールやサービスを、単一のワークスペースに統合している。

 「開発者は“モバイルファースト”“クラウドファースト”といった複雑な世界において、大量の仮想マシンを管理し、管理ツールや自動化ソリューションを駆使して不慣れな環境でアプリ開発に取り組み、結果的に生産性を低下させている」とマイクロソフトは指摘。新ポータルではこうした問題に対応して、「複雑さのないクラウド」の実現を目指すという。

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