「サービスとしてのOS」――CoreOS Managed Linux発表

Warehouse-Scale Computerを前提に設計されたLinuxベースのOS「CoreOS」が大規模な資金調達を発表。併せてOSレベルのメンテナンスをサービスとして提供するサポート強化を打ち出した。

» 2014年07月02日 16時00分 公開
[鈴木聖子@IT]

 大規模サーバー運用のためのLinuxディストリビューション「CoreOS」は2014年6月30日、OS本体とアップデート配信やサポートなどのサービスをセットにした企業向けの有料サービス「CoreOS Managed Linux」を発表した。併せてベンチャーキャピタルからの800万ドルの資金調達を発表している。

 同社はCoreOS Managed Linuxを「世界初のサービスとしてのOS」と位置付け、これが「エンタープライズLinux顧客にとっての最後の移行」になると説明する。アップデートやパッチは継続的に配信され、常に最新の状態が保たれる。このため、数年ごとにOSの大規模な移行を行う必要がなくなるという。

 プラットフォームはベアメタルサーバーの他、AWS、Google Cloud、Rackspaceなどのクラウドサービスにも対応する。CoreOS本体に加え、アプリケーションパッケージングのためのコンテナーランタイム「Docker 1.0」と、アップデート管理用のホスティング型ダッシュボード「CoreUpdate」、パッチやアップデート配信のための「FastPatch」が含まれる。

 月額料金はサーバー10台までのプランで100ドルから。電話やチャット、メールによるサポート込みのプラン「Premium Managed Linux」も用意する。

 800万ドルの出資については、米ベンチャーキャピタルKleiner Perkins Caufield & Byers(KPCB)が主導する。資金は会社の成長や製品開発、世界的な関心の高まりへの対応に充てる計画だ。

 CoreOSはデータセンター全体を一つのコンピューターとして利用するWarehouse-Scale Computer(WSC)向けにアーキテクチャを再構築したLinuxディストリビューション。Google、Facebook、Twitterなど、耐久性の高さを特徴とするサービスの運営に使われている。

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