Oracle Database In-Memoryは従来のインメモリDBと何が違う? 徹底解剖したリアルタイム経営強化の一手として、NTTドコモも期待(1/3 ページ)

リアルタイム経営強化に向け、データ活用のさらなるスピードアップを求める企業に決定打となるソリューションが登場した。日本オラクルが2014年7月にリリースした「Oracle Database In-Memory」だ。その特徴を、製品のベータテストに参加したNTTドコモの声も交えて紹介する。[パフォーマンス改善][ビッグデータ][Big Data]

» 2014年12月01日 07時00分 公開
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データベースの可能性を大きく広げるOracle Database In-Memory

日本オラクル データベース事業統括 製品戦略統括本部 プロダクトマーケティング本部 Cloud&Big Data推進部 部長の佐藤裕之氏

 状況把握や意思決定、施策遂行の“スピード”がビジネスの成否を大きく左右するようになった今日、それを支えるITシステムに対しても、一段と高いパフォーマンスが求められるようになってきた。その観点から企業のシステムアーキテクチャを俯瞰した際、課題として浮上してくるのがストレージの性能だ。CPUやメモリと比較して低速なストレージは、システムのパフォーマンスをさらに高めようとした場合に大きなボトルネックとなる。この問題を解決すべく、現在さまざまなアプローチが検討されているが、その中で一つの大きなトレンドとなっているのが「インメモリ処理」である。

 日本オラクルは2014年7月、そのインメモリ処理をOracle Database Enterprise Edition上で実現する新製品「Oracle Database In-Memory」をリリース。同月に都内で開催されたイベント「Oracle DBaaS & Big Data Summit」において詳細を披露した。本記事では、同イベントで実施したセッション「Oracle Database In-Memory 徹底解剖〜 今こそデータベース主導のシステムを考える!〜」より、日本オラクルによるOracle Database In-Memoryの詳細解説と、NTTドコモのコメントを紹介する。

オラクルが満を持して放つ、インメモリデータベースの決定版

 インメモリ処理とは、ストレージと比べて圧倒的に高速なメモリの特性を生かし、データ処理の多くをメモリ内で行い、ストレージへのアクセスを最小限にとどめることでパフォーマンス向上を図るアーキテクチャだ。このアプローチは以前から存在するが、これまではメモリが高価だったこともあり、適用範囲は限定的であった。しかし、近年はメモリの大幅な低価格化が進んでいる。典型的な企業システムのサーバーは128Gバイト程度のメモリを搭載しており、多くのサーバー製品が1Tバイト程度のメモリを搭載可能な拡張性を備えている。こうした流れに乗り、メモリを積極的に活用してシステムのパフォーマンス向上を図る動きが活発化しているのだ。

 オラクルはこれまで、インメモリデータベースやインメモリグリッド製品として「Oracle TimesTen」や「Oracle Coherence」を提供し、インメモリ処理の先駆者として業界をリードしてきた。そして今回、より多くの企業がインメモリ処理を容易に活用できるようにする目的からリリースしたのが、Oracle Database Enterprise Editionのオプション製品であるOracle Database In-Memoryなのだ。

 セッションで講師に立った日本オラクルの佐藤裕之氏(データベース事業統括 製品戦略統括本部 プロダクトマーケティング本部 Cloud&Big Data推進部 部長)は、同製品を提供する狙いを次のように説明する。

 「ビッグデータやIoT(Internet of Things)の活用機運が高まる中、企業システムが扱うデータ量は爆発的に増加しています。オラクルは、それらの膨大なデータをスピーディに活用し、企業のリアルタイム経営強化を支えるための中核技術としてOracle Database In-Memoryを開発したのです」(佐藤氏)

Oracle Databaseを活用するグローバル企業らがベータテストに参加し、その価値を高く評価

 Oracle Database In-Memoryの開発に当たっては、Oracle Databaseを大規模に活用するグローバル企業らにベータテスターとして協力を仰いだ。佐藤氏によれば、それらの企業によるOracle Database In-Memoryの評価は、大きく3つのタイプに分けられる。

 1つ目は、「既存のOLTP/データウェアハウス(DWH)の概念を根底から変えるデータ処理基盤である」という評価だ。

 「ベータテストにご協力いただいた多くのお客さまが、『Oracle Database In-Memoryを使えば、分析系の処理を直接オンライントランザクション(OLTP)用のデータベースに対して実行できる』との感触を得ています。これまでは、主にパフォーマンス上の制約から、分析用データベースはOLTP用データベースとは別に構築するケースが一般的でした。しかし、Oracle Database In-Memoryを利用すれば、OLTP用データベースで分析系のクエリを実行しても、十分なパフォーマンスが得られます。今後、Oracle Database In-Memoryを活用して、分析系やOLTP系などさまざまな種類のワークロードを1つのデータベース基盤で処理する時代が訪れるかもしれません」(佐藤氏)

 2つ目の評価は、「導入が非常に容易である」というものだ。佐藤氏は、「インメモリデータベースと聞くと難しそうな印象を受けるかもしれませんが、Oracle Database In-Memoryの導入は驚くほど簡単です」と説明する。

 そして3つ目は、「高度な拡張性と可用性を備えている」という評価である。例えば、米ヤフーでSenior Oracle DBAを務めるスーディ・ビジャヤクマール(Sudhi Vijayakumar)氏は、「Oracle Real Application Clusters(RAC)とともに用いることで、大規模DWHで“ニアリアルタイム”なアナリティクス処理を実現できる」とコメントしている。Oracle Database In-MemoryはOracle RAC上でも動作するため、クラスタ構成によって、さらなる信頼性の向上や高速化を図れるのである。

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提供:日本オラクル株式会社
アイティメディア営業企画/制作:@IT 編集部/掲載内容有効期限:2014年12月31日

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