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» 2021年05月19日 05時00分 公開

いよいよ完全終了へ。Internet Explorer(IE)サポート終了スケジュールTech TIPS

長らくWindows OSに標準装備されてきたInternet Explorer(IE)。その「寿命」は各種サポートの終了時期に左右される。Windows OSごとにIEのサポート終了時期を分かりやすく図示しつつ、見えてきた「終わり」について解説する。

[島田広道,デジタルアドバンテージ]

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Microsoftは、Windows 10(LTSB/LTSC以外)でアプリとしてのIE11のサポートを2022年6月15日に終了すると発表しました。本Tech TIPSでは現在、この情報を反映中です(後日、改めて全面的に改訂します)。


Windows 10やWindows 8.1のIEサポート終了スケジュール

対象ソフトウエア: Windows 8.1/Windows 10、Windows Server 2012/Windows Server 2012 R2/Windows Server 2016/Windows Server 2019、IE11


 Windows OSには、いずれかのバージョンの「Internet Explorer(IE)」が必ずインストールされている。そして、ユーザーが直接使うWebブラウザに限らず、さまざまなアプリケーションがHTMLファイルなどを表示する際のコンポーネントとしても、IEはよく利用されている。

 そのIEに「寿命」があることはご存じだろうか? 過去にWindows XPやWindows 7でよく話題に上った「サポート終了時期」のことである。サポートが終了すると、IEが実質的に利用できなくなったり、機能が限定されたりするため、IEを使うことがあるなら、そのサポート終了時期は知っておいた方がよい。

 本Tech TIPSでは、Windows OSごとに、サポートされているIEのバージョンおよびその終了時期が一目で分かるように図で表してみた。さらにネットサービスによるIEサポート終了の動きについてもまとめている。IEから他のWebブラウザへ移行する計画立案などの役に立てば幸いだ。

Windows 10/8.1のIEサポート終了時期

 Windows 8.1やWindows 10といったクライアントWindows OSのIEサポート終了時期は以下のとおりだ。緑色のバー(横棒)が、Microsoftの製品ライフサイクルにおけるサポート期間を表す。一方、オレンジ色の縦点線は、「Microsoft 365(Office 365)」というMicrosoftのネットサービスにおけるIEのサポート終了期限を表す。それぞれの詳細は後ほど説明する。

クライアントWindows OSのIEサポート終了時期は次の通り: Windows 2000/XP/Vista/7/8: サポート終了。Windows 8.1+IE11: 2023年1月まで。Windows 10(LTSB/LTSC以外)+IE11: 2022年6月まで。Windows 10 Enterprise 2015 LTSB+IE11: 2025年10月まで。Windows 10 Enterprise 2016 LTSB+IE11: 2026年10月まで。Windows 10 Enterprise 2019 LTSB+IE11: 2029年1月まで。 Windows 10やWindows 8.1のIEサポート終了スケジュール

OS IE サポート終了日
Windows 2000 Professional IE5 2010年7月13日
Windows 2000 Professional IE5.5 2005年12月31日
Windows 2000 Professional IE6 2010年7月13日
Windows XP IE6/IE7/IE8 2014年4月8日
Windows Vista IE7/IE8 2016年1月12日
Windows Vista IE9 2017年4月11日
Windows 7 IE8/IE9/IE10 2016年1月12日
Windows 7 IIE11 2020年1月14日
Windows 8 IE10 2016年1月12日
Windows 8.1 IE11 2023年1月10日
Windows 10(LTSB/LTSC以外) IE11 2022年6月15日
Windows 10 Enterprise 2015 LTSB IE11 2025年10月14日
Windows 10 Enterprise 2016 LTSB IE11 2026年10月13日
Windows 10 Enterprise 2019 LTSC IE11 2029年1月9日
クライアント向けWindows OSのIEサポート終了日

●Window 10ではアップグレードを怠るとサポート期間が短くなる!?

 上図や上表にある「LTSB」「LTSC」は、Windows 10の中でも特殊なタイプで、バージョンアップ(アップグレード)しなくても長期にわたってサポートが提供される。一方、市販のPCにプリインストールされていたり、単体で小売り販売されていたりするのは、上図の「Windows 10(LTSB/LTSC以外)」の方だ。こちらの方が目にすることが多いだろう。

 その「Windows 10(LTSB/LTSC以外)」の場合、半年ごとにリリースされるWindows 10の新バージョンへのアップグレード(機能アップデート)をしないでいると、最初のリリースから約1年半〜3年後にサポートが終わってしまう。その場合、その上で動作するIEのサポートも同時に終了するので注意が必要だ(IEに対する更新プログラムの提供が行われなくなる)。Windows 10のサポート期間については、以下の記事を参照していただきたい。

Windows ServerのIEサポート終了時期

 Windows ServerのIEサポート終了時期は以下のとおりだ。

Windows ServerのIEサポート終了時期は次の通り: Windows 2000 Server/Windows Server 2003/2008/2008 R2: サポート終了。Windows Server 2012+IE10: サポート終了。Windows Server 2012+IE11: 2023年10月まで。Windows Server 2012 R2+IE11: 2023年10月まで。Windows Server 2016+IE11: 2027年1月まで。Windows Server 2019+IE11: 2029年1月まで。 Windows ServerのIEサポート終了スケジュール

OS IE サポート終了日
Windows 2000 Server IE5 2010年7月13日
Windows 2000 Server IE5.5 2005年12月31日
Windows 2000 Server IE6 2010年7月13日
Windows Server 2003 IE6/IE7/IE8 2015年7月14日
Windows Server 2008 IE7/IE8 2016年1月12日
Windows Server 2008 IE9 2020年1月14日
Windows Server 2008 R2 IE8/IE9/IE10 2016年1月12日
Windows Server 2008 R2 IE11 2020年1月14日
Windows Server 2012 IE10 2020年1月31日
Windows Server 2012 IE11 2023年10月10日
Windows Server 2012 R2 IE11 2023年10月10日
Windows Server 2016 IE11 2027年1月12日
Windows Server 2019 IE11 2029年1月9日
Windows ServerのIEサポート終了日

IEのライフサイクルにおけるサポート終了の影響

 前出の図で、緑色のバー(横棒)は、MicrosoftがIEのユーザーに提供する各種サポートの提供期間を表している(「サポートライフサイクル」などと呼ばれる)。そのサポートの中で特に重要なのが、脆弱性(ぜい弱性: セキュリティの不備)を修正するセキュリティ更新プログラムの無償提供だ。サポート期間中に脆弱性が見つかると、Microsoftはそれを修正する更新プログラムをWindows Updateなどで無償配布して、マルウェアなどによる脆弱性への攻撃を阻止する。

 一方、サポート期間が終了すると、脆弱性が見つかってもセキュリティ更新プログラムの無償提供はされない(社会的に重大と判断される場合は例外的に提供されることがある)。有償サポートを契約しない限り、脆弱性は修正されずに残るため、マルウェアなどによる攻撃を受けやすくなり、システムの乗っ取りや情報漏えいといったセキュリティ上の危険性が大幅に高まる。

 このサポート期間を過ぎても、IEの機能は特に変わるわけではなく、技術的には引き続きWebブラウザとして利用することは可能だ。しかしセキュリティ上、危険な状態に陥る以上、サポート終了後は使い続けることができない、と考えるべきだろう。

MicrosoftのネットサービスがIEのサポートを2021年8月に終了

 前述のライフサイクル上のサポート終了とは別に、IEの実質的寿命を縮めるもう1つのサポート終了が着々と近づいている。

 前出の図で、オレンジ色の縦点線は、Microsoftのネットサービス「Microsoft 365(Office 365)」で、IEのサポートを止める時期を表している。Microsoft 365に限らず、一般的にネットサービスでは利用可能なWebブラウザやクライアントアプリケーションの対象が限定されている。その対象からIEを外す予定が明確に示された、ということだ。これは2020年8月にMicrosoftが発表している。

 具体的には、2021年8月17日を過ぎると、Microsoft 365のサービスにIEでアクセスすると、以下のような現象が生じるとのことだ。

  • 利用できる機能が限定される(IEで使えない機能が増える)
  • Microsoft 365の新機能が利用できない

 Microsoft 365のようなネットサービスでは、数カ月間といった短いサイクルでどんどんサービス内容が拡充(変更)されていく。2021年8月17日を過ぎると、IEではこうしたサービス変更についていけなくなる。実質的にMicrosoft 365をIEで利用できなくなる日が近づいている、といえるだろう。

他のネットサービスもIEのサポートを止め始めている!?

 では、Microsoft 365を使っていなければ、2021年8月以降もIEは使い続けられるのだろうか? 筆者の推測だが、他のネットサービスもMicrosoft 365に追随するように、続々とIEのサポートを止めてしまう恐れがある。

 なぜなら、ネットサービス事業者にとってサービスをIEに対応させるためのコストが重荷だからだ。

●ネットサービス事業者がIEのサポートを止めたい理由

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