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» 2015年07月14日 05時00分 公開

仕事が「つまんない」ままでいいの?(7):このままでいいの?――つまらない仕事を「楽しい」に変える4ステップ (3/3)

[竹内義晴(特定非営利活動法人しごとのみらい),@IT]
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「楽しい!」と感じることを探してみよう

 「そんな都合よくいくわけがない」と思われたかもしれません。けれども、「自分が何に楽しいと感じるのか」に気付いていない人は多いものです。

 Kさんのように、どんなときに「楽しい!」と感じるのかを知り、それを仕事に生かせれば、今の環境のままでも、仕事が楽しく感じられそうです。

 その方法はとても簡単です。次のステップで考えてみてください。

ステップ1:「楽しい!」と感じることを選ぶ

 これまでの経験の中で、「楽しい!」「うれしい!」「面白い!」と感じた経験を幾つか選びます。仕事でも、仕事以外でも、何でも結構です。

 例えば仕事なら、「プログラムを作っているとき」「新しいシステムを設計しているとき」「お客さんと話しているとき」「新しい情報を集めているとき」などがあるでしょう。仕事以外なら、「映画を見ているとき」「車に乗っているとき」「アイドルを追いかけているとき」など、さまざまなものがあると思います。

 ちなみに筆者は、「車」「プログラミング」「文章を書く」などが好きです。

ステップ2:「楽しい!」と感じることを細かい要素に分解する

 続いて、「楽しい!」と感じることを細かい要素に分解します。「細かい要素に分解する」とは、「何に楽しいと感じるのか」を細かくかみ砕いてみることです。

 同じ「車が好き」でも、何が好きなのかは人によってさまざまです。「ドライブ」が好きな人もいれば、「車をいじる」のが好きな人もいるでしょう。さらに、「車をいじる」を分解すれば、「洗車」「メンテナンス」「カスタマイズ」など、さまざまな楽しいと感じる「要素」があるでしょう。また、ひと言で「メンテナンス」といっても、「自分で行う」「組み立てる」など、さまざまな要素があるはずです。

 次の図のように、ある一つの「固まり」を細かく分解していく、とイメージするとよいでしょう。

「車が好き」の中にもいろいろな「好き」のパターンがある

 同様に、その他の「楽しい!」と感じることも細かい要素に分解します。

 「アイドルを追いかけているとき」の楽しさも、「芽が出ていない可能性を育てる喜び」「純粋に、人を応援することが楽しい」のように。細かい要素に分解するといろいろあるはずです。ご自身が何に「楽しい!」と感じるのかをよく観察し、分解してみてください。

ステップ3:分解した「楽しい!」と感じる要素の共通点を探す

 次に、分解した「楽しい!」と感じる要素の共通点を探します。

 筆者の場合なら、「車」「プログラミング」「文章を書く」の中で「楽しい!」と感じる要素の共通点は、次のようなものです。

. 組み立てる オリジナリティ 美しく仕上げる 作ったものを動かす
×
プログラミング
文章を書く ×

 このように、「何をするか」は異なっていても、「楽しい!」と感じる要素は共通している場合が多いのです。その要素に触れたとき、私たちは「楽しい!」「うれしい!」「面白い!」と感じるのです。

 何に「楽しい!」と感じるかは人それぞれ違います。楽しみながら探してみてください。

ステップ4:「楽しい!」と感じる要素の共通点を仕事に生かせないか考える

 最後に、「楽しい!」と感じる要素の共通点を、仕事に生かせないかを考えてみます。

 「組み立てる」が好きな人は、仕事の中に何かしらの「組み立てる」要素がないかを考えてみます。例えば、今まで何となくやっていた仕事を、もっとやりやすい方法がないかを考え、新しいやり方を「組み立て」てみると、今までとは違う楽しさを感じられるかもしれません。

 さらに詳しい内容は、自分の強みを見つける問い「プログラムの何が好き?」や、拙著『「じぶん設計図」で人生を思いのままにデザインする』(秀和システム)もご覧ください。

仕事を「楽しい!」と感じる力は全ての人に備わっている

 仕事をしていると、つまらないこと、嫌なこと、大変なことがたくさんありますよね(筆者もそうです)。「つまらない」という思いは自然と感じることなので、ある意味、仕方のないことです。

 それを、意識の力だけで「つまらないと思うのはやめよう」「楽しいと思い込もう」と言い聞かせるのは、なかなか難しい。

 でも、「つまらない」と思うということは、その背景に「本当なら、○○していたらもっと楽しいはずなのに」という、肯定的な思いがあるから。つまり、「つまらない」と感じるのは、「楽しいと感じることを見つけてみたら?」という、お知らせなのです。

 ものごとがうまく行かないときは、ついついネガティブな思いの方に引っ張られてしまい、仕事のつまらなさを誰かや何かのせいにしたり、「あ〜あ、つまんないなぁ。転職しようかなぁ」などと考えたりしてしまいがちです。しかし、周囲は変わってくれないので、結局はつまらないまま。転職したからといって、仕事が楽しくなる保証もありません。

 それならば、「環境や仕事」を変えるよりも、「捉え方や感じ方」の方を変えてみてはどうでしょうか。もし、「もっと楽しく働けたらいいのにな」と思っていたら、あなたが「楽しい!」と感じる「要素」を探してみてください。それを仕事の中で生かせないかを考えてみてください。そして、小さな「今すぐできること」を始めてください。

 そうすれば、誰かや何かが変わってくれることを待たなくても、転職しなくても、今の環境の中で少しずつ、仕事が楽しく感じられるようになるでしょう。

今回のワーク

 大切なのは、「なるほどね」で終わらせないことです。静かな場所に行って、コーヒーでも飲みながら、紙とペンを取り出して考えてみてください。

  • 「楽しい!」と感じることを何個か挙げましょう。仕事でも、仕事以外のことでも構いません
  • 「楽しい!」と感じることを分解し、要素の共通点を見つけましょう
  • 「楽しい!」と感じる要素を仕事に生かせないかを考えましょう
  • 今すぐできそうな、小さなことを始めましょう。楽しいと感じたら継続しましょう
「仕事が「つまんない」ままでいいの?」バックナンバー

筆者プロフィール

竹内義晴

しごとのみらい理事長 竹内義晴

「仕事」の中で起こる問題を、コミュニケーションとコミュニティの力で解決するコミュニケーショントレーナー。企業研修や、コミュニケーション心理学のトレーニングを行う他、ビジネスパーソンのコーチング、カウンセリングに従事している。

著書「うまく伝わらない人のためのコミュニケーション改善マニュアル(秀和システム)」「職場がツライを変える会話のチカラ(こう書房)」「イラッとしたときのあたまとこころの整理術(ベストブック)」「『じぶん設計図』で人生を思いのままにデザインする。(秀和システム)」など。


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