Cloud Native Computing Foundationに富士通やNECも参加、インテルは検証環境を準備OSSのクラウドネイティブアプリケーション運用基盤開発プロジェクト

「クラウドネイティブなアプリケーションやサービスの構築と保全」を目指すCloud Native Computing Foundationが、新たな参加メンバーを発表。運営方針や開発の方向性も整理した。

» 2015年12月22日 15時35分 公開
[@IT]

 Linux Foundationの協業プロジェクトで、クラウドネイティブなアプリケーションやサービスの開発促進に取り組むCloud Native Computing Foundation(CNCF)は、2015年12月17日、新たに参加するメンバーを発表、組織運営の方針も明らかにした。

 CNCFは、「クラウドネイティブなアプリケーションやサービスの構築と保全」を目指して2015年7月に発足したプロジェクト。クラウドネイティブなアプリケーションやサービスのためのオープンソース技術やリファレンスアーキテクチャ、共通フォーマットを開発している。ここでの「クラウドネイティブなアプリケーション」とは、「コンテナーパッケージされ動的にスケジュールされたマイクロサービス指向のアプリケーション」と定義されている。

 創設メンバーには下記の企業が名を連ねている。

AT&T、Box、シスコシステムズ、CoreOS、Cycle Computing、Docker、イーベイ、ゴールドマン・サックス、グーグル、ファーウェイ、IBM、インテル、Joyent、Kismatic、Mesosphere、レッドハット、Switch SUPERNAP、ツイッター、Univa、ヴイエムウェア、Weaveworks

 今回新メンバーとして、次の企業が参加する。

Apcera、Apprenda、Centrify、Cloudsoft、ClusterHQ、Container Solutions、Datawise.io、Deis、Engine Yard、Eldarion、富士通、iguaz.io、Infoblox、Ishi Systems、Metaswitch Networks、NCSOFT、NEC、NetApp、NGINX、Odin、Portworx、Rancher Labs、RX-M、LLC、Scalock、Software Engineering Lab of Zhejiang University(浙江大学)、Sysdig、Twistlock、Williams Garcia

 現在、インテルとSwitchは、CNCFのスケーラビリティテストやパフォーマンステストなどを行うための大規模なコンピュートファームを準備しているという。

 CNCFは、メンバーの追加と合わせて、開発におけるオープンガバナンス構造も発表した。このモデルには、技術的な決定を主導したり、ワーキンググループプロジェクトを監督したり、コードベースの貢献を管理したりする技術管理委員会(Technical Oversight Committee:TOC)が含まれる。業務上の決定指南や、技術コミュニティとエンドユーザーコミュニティとの調整を担うエンドユーザーアドバイザリボードや理事会も置いているという。

 技術貢献はあらゆる方面から受け付けており、Kubernetesやetcdなどの開発成果が取り込まれる可能性もあるという。

 プロジェクトではまず、オーケストレーションレベルでオープンソースに目を向け、さらにコード優先型アプローチによってAPIや標準を定義してホストやサービスを統合。コンテナーパッケージアプリケーション基盤を推進するという。

 さらに、コンテナーイメージの仕様やランタイムの業界標準確立を目指すOpen Container InitiativeなどのLinux Foundation協業プロジェクトや、Cloud Foundry Foundationとも連携するとしている。

プロジェクトのWebサイトに掲載されている参加企業 新規に加入した富士通やNECの他、ゴールドマン・サックスがエンドユーザー企業として名を連ねている

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