国内ストレージ市場はオールフラッシュ、ODMがけん引ユーザーニーズの変化?

IDCジャパンは、2015年第3四半期の国内エンタープライズストレージシステムについて売上金額の実績を発表した。それによると、同四半期の売上金額は631億1900万円で、前年同期比1.4%減だった。

» 2016年01月05日 16時37分 公開
[@IT]

 IDCジャパンは2016年1月5日、2015年第3四半期(7〜9月)の国内エンタープライズストレージシステムについて売上金額の実績を発表した。それによると、同四半期の売上金額は631億1900万円で、前年同期比1.4%減だった。

外付け型、ODMが成長する一方でサーバ内蔵型の売り上げが減少

 IDCジャパンではエンタープライズストレージシステムとして、外付け型、サーバ内蔵型、ODM Direct(ODM:Original Design Manufacturing、メーカーへの直接発注)の3分野について集計している。このうち、外付け型とODM Directについては前年同期比プラス成長だったのに対して、内蔵型がマイナス成長となり、全体でマイナスとなった。

 売上金額の内訳は、外付け型が全体の73.9%に当たる466億5800万円で、サーバ内蔵型が同20.8%の131億5900万円、ODM Directが同5.2%の33億200万円だった。ODM Directが占める割合はまだ小さいものの、グローバルクラウドサービスプロバイダーの国内拠点の他、国内クラウドサービスプロバイダーで導入が進みつつあるという。

外付け型ではオールフラッシュストレージが成長をリード

 外付け型の内訳は、メインフレーム向けが前年同期比1.3%増の61億900万円。UNIXやLinux、Windowsなどのオープンシステムおよびその他OS向けが1.2%増の405億4900万円で、全体では前年同期比1.2%増だった。メインフレーム向けは2015年第1四半期と第2四半期で、官公庁と金融機関向けの大型更新案件の影響があり、2期連続2桁成長になったが、第3四半期も金融機関向けに大型案件があった。これに対してオープンシステムおよびその他OS向けでは、仮想化環境向けやクラウドインフラ向けで需要拡大が続いている。さらにこの分野では、大手ベンダーが相次いで参入したことで、オールフラッシュストレージの成長が著しい(関連記事:国内のフラッシュストレージ市場が急成長――その要因は?)。

ミッドレンジストレージの売り上げが減少

 一方、クラス別では、システム価格が3000万円以上のハイエンドが前年同期比9.9%増の133億3700万円、同500万〜3000万円のミッドレンジが同4.6%減の162億300万円、同500万円未満のローエンドが同0.9%増の171億1800万円だった。

 また、ベンダーの出荷金額は443億7600万円で、出荷金額の上位5社は、日立製作所(シェア19.1%)、EMC(15.1%)、富士通(13.2%)、NEC(9.8%)、IBM(9.3%)だった。

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