ウインドリバーが自動車向け組み込みプラットフォームを発表VxWorksをベースに、Helixのラインアップを強化

ウインドリバーは、「Wind River Helix Chassics」製品群の1つとして、自動車向けのプラットフォーム「Wind River Helix Cockpit」を発表、「Helix Drive」もアップデートした。

» 2016年01月13日 19時51分 公開
[@IT]

 ウインドリバーは2016年1月12日、自動車向けのプラットフォーム「Wind River Helix Cockpit」を発表した。自動車業界に特化したソフトウェアプラットフォームとして、自動車向けとIoT(Internet of Things)環境に共通するニーズに対応する。

 併せて同社は、ISO 26262(自動車機能安全規格)の認証取得に対応した自動車アプリケーション開発支援ソフトウェア「Helix Drive」をアップデートした。Helix CockpitとHelix Driveは「Wind River Helix Chassis(Helix Chassis)」スイートの最新製品となる。

Wind River Helix ChassisのWebページ

 Helix Chassisは、コンシューマー向け組み込み機器(インフォテインメント、テレマティクス、デジタルクラスタシステムなど)や、安全志向のシステム(先進運転支援システム:ADAS、自動運転システムなど)のテクノロジーを実装できる他、クラウド型開発ツールや車載アプリケーション向けの機能が強化された(関連記事:「ウィンドリバーがIoT向けのプラットフォームを拡充」)。

 ウィンドリバーでは、自動車の車内/外の接続の一層の強化が求められているとし、これまで航空宇宙・防衛などのミッションクリティカルな領域で同社が培ってきた組み込みソフトウェア技術を活用することで、自動車向けソフトウェア開発を迅速化し、IoT化に取り組むことが可能だとしている。

 一方、Helix Cockpitは、GENIVIアライアンスの仕様に準拠したLinux Yocto Projectベースのソフトウェアプラットフォーム。拡張性の高いプラットフォームとして、各種業界のハードウェアやHMIツールに対応する他、製品の市場投下までのプロセスを短縮するためのIVIシステム向けフレームワークを提供するという。GENIVIアライアンスは、オープンソース車載インフォテインメント(IVI)ソフトウェアの広範な採用を促進する自動車業界団体で、日産自動車、ホンダなどの自動車メーカーの他、ボッシュ、デンソー、アルパイン、パイオニアなどが参加している。

「Wind River Helix Chassis」スイートの各製品と適用領域の概要(出典:ウィンドリバー)

 今後は、Helix Cockpitでも複数の開発拠点をまたいでIoTアプリケーションを構築できる、クラウド型ソフトウェア開発環境「Wind River Helix App Cloud」を利用できるようにする予定だ。

 また、今回アップデートされたHelix Drive(旧製品名はAutomotive Profile for VxWorks)には、ADASや自動運転のユースケース向け認証取得システムを中心とした、最新のノウハウや技術を盛り込んでいるという。

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