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» 2016年02月10日 05時00分 公開

仕事が「つまんない」ままでいいの?(14):上司の一言にイライラ!――「乱れた心」の整え方 (2/2)

[竹内義晴(特定非営利活動法人しごとのみらい),@IT]
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「乱れた心」の整え方

 怒りを静める方法として、「EQ こころの知能指数」では次の二つを紹介しています。

怒りの発端となった理由を問い直す

 一つ目は、「怒りの発端となった理由」を問い直してみるです。

 例えば、「なぜ、上司は昔の自慢話をするのだろう?」「なぜ、英単語を使いたがるのだろう?」と考えてみます。すると、「自分を大きく見せたいのかな。それは、自信がないからかも」「自分を格好良く見せたいのかも」「現場で仕事ができる私をうらやんでいるのかも」などの理由が見つかるかもしれません。すると、「しょうがない人だなぁ」と笑いがこみ上げてくるかもしれません。ひょっとしたら、自分にも似たようなところがあることに気が付いて、親近感が湧くかもしれません。

 上司の言動に反応した「自分の中にある理由」を問い直すのもいい方法です。

 「イライラ」の原因は上司にあるように見えて、実は、私たちの中にある「何か」が反応している状態です。ここで言う「何か」とは、「本当は○○が大切なんだ」という「肯定的な価値観」や、「上司とは○○であるべきだ」のような「こだわり」のこと。同じ言動を見聞きしても、「まぁ、あの人はそういう人だから」と、軽く受け流せる人もいますよね。その人はこだわりがないから、反応しないのです。

 そこで、あなた自身に意識を向けて、「私の何が、上司の言動に反応したのだろう?」と考えてみます。「本当は、もっと寄り添ってくれたらいいのにな。自分が上司になったらそうしよう」「大切なのは、相手に分かる言葉を使うことだよな。自分は気を付けよう」のように、自分の中にある「肯定的な価値観」に気付くことで、心が整う場合もあります。

さらなる怒りを抱かない環境に身を移す

 二つ目は、「さらなる怒りを喚起する要因のない環境に身を移して、急増したアドレナリンのほとぼりがさめるまで待つ」です。一言でいえば、「イライラが静まるまで、原因から距離を置く」ということ。

 コーヒーを飲みに行ったり、ランチを食べに行ったりするといいかもしれません。おいしいものを食べれば、おなかと一緒に気持ちも満たされます。トイレなど、誰もいないところに行って、お気に入りの曲を一曲聴いて気分を変えるのもいいでしょう。

収まりが悪い場合は「外に出す」

 それでも収まりが悪い場合は、「外に出す」のもいい方法です。

大声で叫ぶ

 誰にも迷惑が掛からないところへ行って、不満を大声で叫びます。

 もし、あなたが車通勤をしているなら、人がいないところまで車を走らせ、「バカヤロー! 昔を自慢すんじゃね〜!」」など、思いの丈を気が済むまで大声で叫びます。一時は頭の中が興奮しますが、相手が目の前にいないので、出し切るとことの他心身ともにスッキリできます。

 最近は「一人カラオケ」をする人が増えているそうですね。音楽をかけながら不満を大声で叫んで、出し切ったら後は好きな歌を歌えば、気分も晴れるでしょう。

信頼できる友人・知人に話す

 友人・知人に話すのもいい方法です。

 気持ちを分かってくれる人が一人でもいるとホッとしますし、内に秘めた気持ちを言葉にするだけで、心や頭は整理できます。

 ただし本人の耳に入っては困るので、信頼できる人を選びましょう。社外の人がいいかもしれません。

「乱れた心」は自分で整えよう

 職場にソリの合わない人がいると、イライラしますよね。「もっと周りのことを考えてくれればいいのに」「いなくなってくれればいいのに」というのが本心かもしれません。けれども、相手はなかなか変わってくれないものです。

 もしイライラすることがあったら、感情を抑え付けず、感情に流されず、「乱れた心」を整えてみてください。置かれた環境の中で「いい状態でいられること」に目を向けながら、自分とうまく関わっていきたいものです。

今回のワーク

 大切なのは、「なるほどね」で終わらせないことです。静かな場所に行って、コーヒーでも飲みながら、紙とペンを取り出して考えてみてください。

  • 過去に、イライラしたことを一つ、思い出してみましょう。そして、「イライラするのは悪いことじゃない」「イライラしてもいいんだ」と、イライラする自分を許します
  • イライラした発端となった理由を考え、書き出してみましょう。相手の背景や、自分の何が反応したのかに気付くと、イライラ感が変化します
  • イライラ感が続くようなら、イライラの原因から適度に距離を離しましょう。今、選べる環境の中で、ご機嫌でいられる状態を選ぶのが大切です
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筆者プロフィール

竹内義晴

しごとのみらい理事長 竹内義晴

「仕事」の中で起こる問題を、コミュニケーションとコミュニティの力で解決するコミュニケーショントレーナー。企業研修や、コミュニケーション心理学のトレーニングを行う他、ビジネスパーソンのコーチング、カウンセリングに従事している。

著書「うまく伝わらない人のためのコミュニケーション改善マニュアル(秀和システム)」「職場がツライを変える会話のチカラ(こう書房)」「イラッとしたときのあたまとこころの整理術(ベストブック)」「『じぶん設計図』で人生を思いのままにデザインする。(秀和システム)」など。


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