ERP導入、設計、構築、運用の手間を削減する「Dynamics AXクラウド」Azure上のサービスとの親和性も

日本マイクロソフトは、クラウド型ERPアプリケーションの最新版「Dynamics AXクラウド」の提供を開始した。

» 2016年03月23日 14時42分 公開
[@IT]

 日本マイクロソフトは2016年3月22日、クラウド型クラウド型ERP(Enterprise Resource Planning)アプリケーションの最新版「Microsoft Dynamics AXクラウド」(以下、Dynamics AXクラウド)の提供を開始した。サービス基盤はMicrosoft Azure(以下、Azure)。クラウド型サービスであるため、ハードウェア機器調達、システムの設計、構築、運用のコストなどを省ける。日本マイクロソフトでは、初期導入費用を抑えて、安定的な予算計画が可能になるとしている。

 オンプレミスのパッケージ製品「Dynamics AX」では、2014年5月の「Microsoft Dynamics AX 2012 R3」でMicrosoft Azureへの導入が可能になっていた。

 Dynamics AXクラウドは、マイクロソフトが提供するERPシステム「Microsoft Dynamics(以下、Dynamics)」製品群の1つと位置付けられる。

 Dynamics製品群のオンプレミス版としては、ERP機能を提供するAX、AXの中堅・中小企業向けパッケージとしてパートナー企業から提供されるNav、顧客管理製品であるCRMなどがある。Dynamics AXの特徴であるマルチテナントへの対応、各国の通貨・税制を考慮したテンプレート提供、コーディングなしで機能追加やUI変更が可能といった点はDynamics AXクラウドも継承しているという。

Dynamics AXの画面イメージ(出典:日本マイクロソフト)

 Dynamics AXクラウドは、Azure上で動作することから、Azure上の各種サービス、ソリューションを組み合わせやすくなっているという。例えば、クラウド型データ分析ツール「Microsoft Power BI」と接続することで、経営情報を分析し、任意の場所から任意のデバイスを使ってその結果を見る、といった利用方法が考えられる。

 Dynamics AXクラウドは、ユーザー単位の月額サブスクリプションモデルで提供される。ライセンスにはAzureの利用料金も含まれており、50ユーザー契約の場合、1ユーザー当たり190ドル/月を参考価格としている(一部機能制限のある最少利用料金は1ユーザー当たり8ドル/月)。

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