トヨタ、マイクロソフトと合弁でToyota Connectedを設立コネクテッドカー関連サービスを開発

トヨタ自動車は2016年4月4日、コネクテッドカー関連の研究開発および商品開発を行う新会社、Toyota Connectedを設立したことを発表した。新会社にはマイクロソフトが出資、Microsoft Azureを活用し、ハイブリッドクラウド形態で活動していくという。

» 2016年04月05日 08時30分 公開
[三木 泉@IT]

 トヨタ自動車は2016年4月4日、コネクテッドカー関連の研究開発および商品開発を行う新会社、Toyota Connectedを設立したことを発表した。新会社にはマイクロソフトが出資、Microsoft Azureを活用し、ハイブリッドクラウド形態で活動していくという。

 トヨタの英文プレスリリースでは、Toyota ConnectedのCEOに就任したザック・ヒックス(Zack Hicks)氏による興味深い表現を掲載している。これによると、「Toyota Connectedは、当社の顧客をテクノロジーよる暴虐(tyranny)から解放することを助ける。あなたの癖や嗜好から学習するテレマティックスサービスから、実際のドライブパターンに基づく利用形態ベースの保険料モデル、路面状況や渋滞情報を共有できる車のネットワークに至るまで、当社の目的は生活をより快適なものにすることだ」という。

 新会社は、「車載通信機が装着されたトヨタ車、レクサス車から得られる様々な情報を集約するトヨタ・ビッグデータ・センターの運用と、よりよいクルマづくりに向けたビッグデータの研究、活用を行っていく」という。

 米マイクロソフトの関連ブログポストによると、Toyota Connectedはビッグデータを生かす多様な技術の評価 ・開発を進めていくという。

 「例えば、車のハンドルが運転者の脈拍や発汗を検知、一方でシートは体重計の機能を備え、現在のウェアラブルデバイスに似た、継続的な健康情報のモニタリングを提供できる、と(ヒックス氏は)いう。車両のシステムが他の車両とつながり、前方に渋滞が発生していることを知って、運転者が向かおうとしている会議の主催者に電子メールを送り、遅刻することを通知できる。エンジンチェック警告では、運転者とディーラーのスケジュールをチェックし、適切な入庫時間を提案、運転者は画面のタッチだけで確定ができるようになる。

 同社は人々を圧倒することのないように、テクノロジーを『緩和』する。人がスマートフォンや車載機の画面を戸惑いながらのぞき込む代わりに、周囲と溶け込み、直感的な使い勝手を実現、運転者の気をそらす要素を減らすことで、安全性を向上することを目指している」

 日本語プレスリリースによると、Toyota Connectedの設立時期は2016年1月。テキサス州プレイノに位置する北米トヨタの新拠点に設置された。2017年時点の予定人員規模は約40名。

 これは、トヨタのIT事業会社であるトヨタメディアサービスとマイクロソフトの合弁会社だという。「新会社は従来からのトヨタとマイクロソフトとの協力関係の上に成り立っており、マイクロソフトのクラウドプラットフォーム『Azure』を採用するほか、マイクロソフトの技術者が、データ解析やモバイル技術などの広いエリアでTCの業務をサポートしていく」と日本語プレスリリースは表現している。

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