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» 2016年04月07日 05時00分 公開

えんじにあ解体新書(7):IT資格は水戸黄門の杖(つえ)?〜資格不要論の「りある」 (2/3)

[左門至峰,@IT]

IT系の資格の分類

 IT系の資格には、「1 国家資格」「2 ベンダー資格」「3 ベンダーニュートラルな資格」の3種類があります。

1 国家資格

 国家資格とは、SEが取得する代表的な資格、「情報処理技術者試験」と「技術士」です。

 情報処理技術者試験は、独立行政法人IPAが主催する試験で、合格すると経済産業大臣の名前で合格証がもらえます。「ITパスポート試験」「基本情報処理技術者試験」など全部で13個あり、1〜4の4段階にレベルが分類されています。

 特に「情報セキュリティスペシャリスト試験」などの「レベル4」の資格は取得者が少なく、合格すれば高い評価を得られます。

 技術士は、弁護士、弁理士などと並ぶ5大資格の一つといわれ、技術系の最高峰資格です。僭越(せんえつ)ながら、私も取得しています。名刺を見て「すごい!」と言ってもらえると、悪い気はしません。

2 ベンダー資格

 ベンダー資格とは、シスコシステムズやマイクロソフトなどのITベンダーが主催する試験です。

 シスコシステムズの代表的な試験「CCNA(Cisco Certified Network Associate)」は、Ciscoのネットワーク機器の機能や実際の設定コマンドが問われる試験です。この資格を持っていると、Cisco製品に関する実践的で高度な技術力があると証明できるので、即戦力として期待してもらえます。

 しかし、アライドテレシスのスイッチングHUBやヤマハのルーターは、設定コマンドがまったく違います。実務で必要なベンダーの資格を取らないと、取得の意義が薄れます。

 また、情報処理技術者試験が5700円であるのに対し、ベンダー試験は受験料が2〜3万円と高額です。

3 ベンダーニュートラルな資格

 ベンダーニュートラルな資格は、シスコシステムズやマイクロソフトなど特定のベンダーに依存しない資格です。

 EXINが主催するITのサービスマネジメントに関する試験である「ITIL」や、PMIが主催するプロジェクトマネジメントの試験「PMP」などがあります。ベンダー資格のような操作コマンドなどではなく、基礎となる考え方や知識が問われます。

 特長は、ベンダー資格同様「CBT(Computer Based Testing)方式のコンピューターで行う」「いつでも受験できる」「受験費用が高い」などです。また、「有効期限がある」ものが多々あります。私は、せっかく高い受験費用を払ってPMPに合格したのに、更新を忘れて失効してしまいました。もったいないことをしたと残念でなりません。

カテゴリー 代表的な試験 @IT読者の取得者数(※) 試験時期 概要
国家資格 ITパスポート 132人 随時 情報処理技術者試験レベル1の資格
基本情報技術者試験 351人 4月/10月 情報処理技術者試験レベル2の資格
応用情報技術者試験 191人 情報処理技術者試験レベル3の資格
情報セキュリティスペシャリスト 97人 情報処理技術者試験レベル4のセキュリティに特化した資格
技術士(情報工学) 10人 1次:10月
2次:8月
面接:2月ごろ
技術系最高峰といわれる資格
ベンダー資格 CCNA(Routing and Switching) 35人 随時 シスコシステムズ主催の資格
MCSA Windows Server 2012 23人 マイクロソフト主催の資格
ORACLE MASTER Bronze 12c 18人 オラクル主催の資格
ベンダーニュートラルな資格 ITIL Foundation 50人 EXIN主催のITのサービスマネジメントに関する試験
PMP 22人 PMI主催のプロジェクトマネジメント試験
UMLモデリング技能認定 22人 UMTP主催のUMLモデリング試験
※@IT読者の取得者数=@ITが2015年9月に行った読者アンケート調査の結果より、今現在IT関連の職種についている「603人」を母数とした

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