サインのみで取引可能に、三井住友銀行が「サイン認証」を導入FinTech推進の一環

三井住友銀行が直筆サインで電子的に本人認証できる「サイン認証」サービスを導入する。「FinTech」推進施策の一環。

» 2016年04月13日 11時00分 公開
[@IT]

 三井住友銀行は2016年4月12日、個人向け銀行取引に「サイン認証」を導入すると発表した。

photo 三井住友銀行のWebサイト
photo 店頭に置かれるサイン認証入力端末

 サイン認証は、登録したサインの「時系列の筆運び(距離、方向、筆圧など)情報」を電子化し、実取引で描くサインと照合することで本人認証を行うもの。印鑑を持参する必要がなく、盗難リスクもないなどの特徴から、利便性と安全性を両立した店舗/ネット対応サービスの強化が図れるとする。三井住友銀行は、同サービスとネットバンキングの「Web通帳」を融合し、実際の通帳や印鑑を持たずとも各種銀行取引を可能にするサービスなどを始める。

 システム全体の設計と構築は日本総研とNECが担当、NTTデータがサイン認証エンジン「SignID(サインアイディー)」を開発し、サイン認証用入力端末を用意した。

photo サイン認証を使った取引のイメージ

 金融機関はこのようなITの技術を用い、いかに顕在・潜在ニーズに応え、迅速に収益・ブランド向上につなげるかを図る「FinTech」の活用を積極的に進めている。

特集:FinTech入門――2016年以降の金融ビジネスを拡張する技術

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