連載
» 2016年04月26日 05時00分 公開

とにかく速いWordPress(7):「WordPress“1000倍”高速化」チューニング 第三弾──「HHVM(HipHop Virtual Machine)」を導入する (2/2)

[中村けん牛,プライム・ストラテジー]
前のページへ 1|2       

PHP 7を停止し、HHVMを有効にする

 これでHHVM環境の最低限の設定が完了しました。PHP 7を停止してから、HHVMを有効化します。

[root@ip ~]# systemctl disable php-fpm
[root@ip ~]# systemctl stop php-fpm
[root@ip ~]# systemctl enable hhvm
[root@ip ~]# systemctl start hhvm

 ブラウザでトップページにアクセスしてください。初回はバイトコード生成のために時間がかかりますが、2度目以降のリロードで、だんだんページのロード時間が速くなっていきます。ブラウザを何度もリロードしてみましょう。十数回ほどリロードするとJITコンパイルが行われて、性能が向上します。筆者の環境では、およそ「16ms前後」になりました。

 続いてabコマンドで1秒当たりの同時アクセス数を測定してみます。

[root@ip ~]# ab -n 300 -c 30 http://ec2-xxx.xxx.compute.amazonaws.com/
(“xxx”はユーザー固有の文字列、以下同)

 こちらも、10秒ほどの間隔を空けて7回ほどabコマンドを繰り返してみてください。徐々に性能が向上していくことが確認できます。筆者の環境では7回目のabコマンドで、1秒当たりの同時アクセス数(Requests per second)が「195.05」となりました。PHP 7よりも約1.32倍のパフォーマンス向上が確認できました。

チューニング内容 ページのロード時間
(デフォルト環境比)
1秒当たりの同時アクセス数
「Requests per second」(デフォルト環境比)
デフォルト環境 176ms 11.24
APCの導入
 チューニング方法をおさらい
70ms(約251%) 29.20
OPcache+APCuを導入
 チューニング方法をおさらい
66ms(約266%) 30.51
MariaDBの設定を調整
 チューニング方法をおさらい
64ms(約275%) 31.82
翻訳アクセラレータを導入(キャッシュ)
 チューニング方法をおさらい
53ms(約332%) 39.29
翻訳アクセラレータを導入(翻訳を停止)
 チューニング方法をおさらい
36ms(約488%) 56.78
gzip圧縮を用いる
 チューニング方法をおさらい
35ms(約502%)
Tunedの調整
 チューニング方法をおさらい
34ms(約517%) 58.47
event MPM+php-fpm構成に変更
 チューニング方法をおさらい
33ms(約537%) 60.79
PHP 5.6+OPCache+APCuを導入
 チューニング方法をおさらい
32ms(約550%) 61.84(約550.2%)
PHP 7+OPCache+APCuを導入
 チューニング方法をおさらい
18ms(約977.7%) 148.08(約1250.6%)
HHVMを導入 16ms(約1100%) 195.05(約1690.8%)

 今回までのチューニングで、チューニングなしの初期状態と比べて「約16.9倍」高速になりました。

 次回は、WebサーバをApacheの代わりに「Nginx」に変更し、デフォルト環境比で「約18.2倍」まで高速化するチューニングを施していきます。

筆者紹介

中村けん牛

1971年栃木県生まれ。中学1年生で電波新聞社の『マイコンBASICマガジン』にプログラムを寄稿して以来、プログラミング歴30年。早稲田大学法学部を卒業後、野村證券に入社。公認会計士第二次試験合格。2002年にプライム・ストラテジー株式会社を設立、代表取締役に就任する。2005年にPT. Prime Strategy Indonesiaを設立して以来、アジアでのITビジネスに携わる。執筆監訳書籍に『WordPressの教科書』シリーズ(SBクリエイティブ)、『詳解 WordPress』『WordPressによるWebアプリケーション開発』(ともにオライリー・ジャパン)などがある。


前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

編集部からのお知らせ

RSSについて

アイティメディアIDについて

メールマガジン登録

@ITのメールマガジンは、 もちろん、すべて無料です。ぜひメールマガジンをご購読ください。