「ls -l」コマンドの表示からファイルの属性を理解しよう“応用力”をつけるためのLinux再入門(9)(4/4 ページ)

» 2016年05月18日 05時00分 公開
[西村めぐみ@IT]
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所有ユーザーと所有グループの違いは?

 「ls -l」コマンドでは、ハードリンク数に続いて、ファイルの「所有者」と「所有グループ」が表示されます。

 ファイルの所有者と所有グループは、通常はファイルを作成した人と、その人が所属するグループですが、「chown」コマンドと「chgrp」コマンドで変更することもできます。変更の目的は主にパーミッション設定で、“特定グループのユーザーは実行可能”と設定するのに使います。

 ちなみに、ユーザーおよびグループは、それぞれID番号(UIDとGID)によって管理されています。lsコマンドやstatコマンドは、「/etc/passwd」ファイルおよび「/etc/group」ファイルからIDに対応する名前を調べて表示しています。名前が分からない場合は、lsコマンドはIDの数値がそのまま、statコマンドの場合は「UNKNOWN」と表示されます(画面6)。

画面6 画面6 所有者の名前が分からないファイル(ユーザーが削除されたりするとこのようになる)

3種類のタイムスタンプ

 ファイルの時刻には「最終アクセス日(Access)」「最終更新日(Modify)」「最終ステイタス変更日(Change)」の3種類があり、「ls -l」コマンドで表示されるタイムスタンプは「最終更新日(Modify)」になります。

画面7 画面7 「ls -l」コマンドで表示されるタイムスタンプは「最終更新日(Modify)」になる

 「-u」オプションを併用すると「アクセス時間」、「-c」オプションを併用すると「属性を変更した日」が表示されます。なお、時刻が6カ月以上前の場合は「日付と年」、それ以外は「日付と時刻」が表示されます。

筆者紹介

西村 めぐみ(にしむら めぐみ)

PC-9801N・PC-486DXからのDOSユーザー。1992年より生産管理のパッケージソフトウェアの開発およびサポート業務を担当。のち退社し、専業ライターとして活動を開始。著書に『図解でわかるLinux』『らぶらぶLinuxシリーズ』『はじめてでもわかるSQLとデータ設計』『シェルの基本テクニック』など。2011年より、地方自治体の在宅就業支援事業にてPC基礎およびMicrosoft Office関連の教材作成およびeラーニング指導を担当。


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