DRBD+iSCSIでサクッと作れる、Windows 10の「自動データ複製&冗長化システム」DRBDの仕組みを学ぶ(11)(4/5 ページ)

» 2016年09月09日 05時00分 公開
[澤田健株式会社サードウェア]

(6)Windows環境の設定を行う

 次にWindows環境でiSCSIイニシエーターの設定をしていきます。今回は、Windows 10とWindows Server 2012での設定例を解説します。

(6-1)Windows 10からLinuxサーバへiSCSIで接続する

 Windows 10で「iSCSIイニシエーター」を起動します。iSCSIイニシエーターは、「スタートメニュー」→「すべてのアプリ」→「Windows管理ツール」より起動できます。

 iSCSIイニシエーターの「探索」タブより、ターゲットポータルを追加します。

photo 「ポータルの探索」を選択
photo VIPのIPアドレス(今回は「192.168.0.150」)を入力

 「ターゲット」タブを選択し、iSCSIターゲットのIQN「iqn.2016-04.3ware.co.jp:windows-disk」が存在することを確認して、「接続」をクリックします。状態が「接続完了」になれば、作業は完了です。

photo iSCSIターゲットに接続する

(6-2)Windows Server 2012からLinuxサーバへiSCSIで接続する

 Windows Server 2012で「iSCSIイニシエーター」を起動します。iSCSIイニシエーターは、サーバーマネージャーの「ツール」より起動できます。

photo Windows Server 2012のサーバーマネージャーからiSCSIイニシエーターを起動する

 あとは前述したWindows 10の接続方法と同じです。iSCSIターゲットを探し、「接続完了」まで進めてください。

photo iSCSIターゲットの「iqn.2016-04.3ware.co.jp:windows-disk」を探し、「接続」する

(7)ディスクフォーマットを行う

 Windows環境からLinux機へiSCSI接続は完了しましたが、まだディスクが使える状態にはなっていません。ディスクをフォーマットして使えるようにします。

(7-1)Windows 10の作業手順

 Windows 10で「ディスクの管理」を起動します。ディスクの管理は「スタートメニュー」→「すべてのアプリ」→「Windows管理ツール」→「コンピュータの管理」より起動できます。

photo 「ディスクの管理」を起動する

 「ディスクの初期化」がポップアップされます。パーティションスタイルは「GPT(GUIDパーティションテーブル)」を選びます。

photo 「ディスクの初期化」画面で、「GPT」を選ぶ

 続いて、未割り当てとなっている「ディスク1」上で右クリック→「新しいシンプルボリューム」を選択します。

photo 「新しいシンプルボリューム」を選択する

 「新しいシンプルボリュームウィザード」で、NTFSフォーマットのボリュームを作成します。作業はデフォルト設定のまま進めて構いません。

photo 今回はボリュームサイズを全て割り当てます
photo ドライブ文字は、空いているアルファベットが自動選択される。今回は「D」を割り当てた
photo 「NTFS」でフォーマットする
photo ボリュームがWindows 10にマウントされた

 作成したボリュームは、内蔵ストレージや外付けHDDのようにマウントされます。その実体は、iSCSI接続したLinuxサーバ側にあります。

(7-2)Windows Server 2012の作業手順

 Windows Server 2012の「サーバーマネージャー」を起動し、「コンピュータの管理」を選択します。

photo サーバーマネージャーから「コンピュータの管理」を選択

 「ディスクの管理」を表示し、未割り当てのディスクを「オンライン」→「初期化」を行います。

photo ディスクを「オンライン」にする
photo ディスクを初期化する

 パーティションスタイルは「GPT」とし、「新しいシンプルボリューム」を作成します。

photo 「GPT」を選択する
photo 「新しいシンプルボリューム」を作成する

 あとは、Windows 10の場合と同じ手順です。「新しいシンプルボリュームウィザード」が開くので、NTFSフォーマットのボリュームを作成します。

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