オラクル、クラウド連携が可能な仮想テープストレージ「StorageTek Virtual Storage Manager 7」をリリースメインフレームも混在する環境でシームレスなクラウド連携を可能に

日本オラクルが仮想テープストレージの新製品を投入。メインフレームや異種混在環境のシステムに向けた製品で、高度なセキュリティと拡張性を備え、データ格納と保護を自動化し、最適化する。

» 2016年11月10日 11時00分 公開
[@IT]

 日本オラクルは2016年11月9日、仮想テープストレージシステム「StorageTek Virtual Storage Manager(VSM) 7 System」の提供を開始すると発表した。

 StorageTek VSMシリーズは、メインフレームや異種混在環境のシステムに向けたテープストレージ。高度なセキュリティと拡張性を備え、データ格納と保護を自動化し、最適化する特徴を持つ。新製品のStorageTek VSM 7では、新たにパブリッククラウド環境での利用シーンに向けた、自動ストレージ階層化機能を実装。これにより、アプリケーションを高速化するとともに、バックアップやアーカイブにおけるテープ運用の合理化とコストの削減を可能にするとしている。

photo StorageTek Virtual Storage Manager 7 System

 さらに、同社のIaaS(Inrastructure as a Service)である「Oracle Storage Cloud Service - Object Storage」や「Oracle Storage Cloud Service - Archive Service」とシームレスに統合できるよう機能を拡充し、クラウドストレージに対しても、オンプレミス環境と同様の使い勝手で統合管理できるようにした。ポリシーによる自動管理機能を備え、テープメディアへの記録においても、従来は手作業で処理していたタスクを自動化できるようになるという。

 StorageTek VSM 7では、既存のStorageTek VSMシステムとデータ交換の互換性が確保され、富士通「OSIV/MSP」やIBM「z Systems」といったメインフレームとの接続もシームレスに行える。また、複数のStorageTek VSM 7を遠隔地で運用することで、完全自動のディザスタリカバリー(DR)サイトの構築を可能にする。遠隔地側のメインフレームが不要となるので、トータルコストの大幅な削減が可能だという。容量は、1台のラック当たり最大825TBのディスク装置を格納でき、最大で256システム(最大211ペタバイト)まで拡張できる。

 StorageTek VSM 7では、プロセッサにSoftware in Silicon技術を備えた同社の「SPARC M7」を採用。データ保護機能として、SPARC M7が備える内蔵セキュリティ機能「Silicon Secured Memory」を使用できる。これにより、アクセス性能を落とすことなく、“常時暗号化”を行うワイドキー暗号化機能を提供するとしている。

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