「統計的機械翻訳」の精度を超えた ニューラルネットワークによる高精度翻訳「Microsoft Translator」が日本語に対応日本語対応の音声翻訳「Speech API」も近日公開へ

日本マイクロソフトは、近日中に音声翻訳向けのMicrosoft Translator Speech APIを日本語に対応させる。ニューラルネットワークを利用して、品質が高く、より自然な翻訳を可能にしたという。

» 2016年11月25日 11時50分 公開
[@IT]

 日本マイクロソフトは2016年11月24日、同社の公式ブログで、ニューラルネットワークを利用した音声翻訳向けAPI(Application Programming Interface)「Microsoft Translator Speech API」を近日中に日本語対応させることを明らかにした。同APIが現在対応している言語は、アラビア語、中国語(北京語)、英語、フランス語、ドイツ語、イタリア語、ポルトガル語、ロシア語、スペイン語の9言語で、新たに日本語にも対応する。なお、同APIは、Skype TranslatorやOffice、Bing翻訳などでも利用されている。

photo Microsoft Translator」の体験サイト。どちらの翻訳がニューラルネットワークを用いたものかを比較できる

 Microsoft Translatorは、ニューラルネットワークによるディープラーニング技術を利用して実現するAI型機械翻訳システム/サービス。文章全文の文脈を機械学習を踏まえて捉えることにより、従来の翻訳システムに用いられていた統計的機械翻訳(SMT)よりも品質が高く、より自然な翻訳を可能にするという。

 同ブログによると、Microsoft Translatorによる翻訳の質は、既にSMTを超えているという。特に、構造が複雑とされる日本語では、ニューラルネットワークによる機械学習を用いたことで翻訳の品質を大幅に向上できたとしている。その他の言語についても、ニューラルネットワークによる翻訳の品質がSMTモデルを上回った時点で公開するとしている。

 Microsoft Translatorは、同社のWebサイトで体験できる。

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