不測の事態に備えてGmailのメールデータをバックアップするTech TIPS

Gmailのメールデータをバックアップして、不測の事態などに備えよう。Googleが提供するバックアップサービスを使えば簡単にアーカイブを作成して、ダウンロードできる。

» 2019年03月05日 05時00分 公開
[小林章彦デジタルアドバンテージ]
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対象:Gmail


 Gmailは比較的信頼性の高いメールサービスだが、それでも過去(2006年12月)に一部ユーザーのメールが消えてしまう、といった障害を起こしている。また操作を誤って大事なメールを削除してしまう、といったこともあるかもしれない。

 このような不測の事態に備えるには、Gmailのメールデータをバックアップしておくとよい。以前は、サードパーティー製のツールやサービスを使う必要があったが、現在ではGoogleから「Google Takeout」と呼ばれるバックアップサービスが提供されており、簡単にバックアップが可能となっている。

 ここでは、Gmailのメールデータをバックアップする手順を紹介する。

Gmailのメールデータをバックアップする

 WebブラウザでGmail(バックアップしたいGmailアドレスでログインしておく)を開き、右上の[Googleアカウント]アイコンをクリックする。現在、ログインしているアカウントが表示されるので、そこの[Googleアカウント]ボタンをクリックする。

Gmailのメールデータをバックアップする(1) Gmailのメールデータをバックアップする(1)
WebブラウザでGmailを開き、右上のアイコンをクリックする。

 新しいタブでGoogleアカウントの管理を行うための[Googleアカウント]画面が開くので、左メニューで[データとカスタマイズ]を選択する。

 [データとカスタマイズ]画面に切り替わるので、画面をスクロールして「データのダウンロード、削除、プランの作成」欄の[データをダウンロード]をクリックする。

 [自分のデータをダウンロード]画面に切り替わるので、「新しいアーカイブの作成」欄の「追加するデータの選択」で「メール」以外の項目のチェックを外し、「メール」のみチェックされた状態にする([選択をすべて解除]をクリックしてから、「メール」をチェックするのが楽だ)。

 「メール」のバックアップの対象として、「MBOXの形式」と「メールのすべてのデータが含まれます」が選択可能だ。実際には、どちらもデータフォーマットは同じMBOX形式で、「MBOXの形式」だと受信トレイのみ、「メールのすべてのデータが含まれます」だとバックアップできる項目が選べる、という違いしかない。受信トレイ以外の送信済みメールなどもバックアップしたい場合は、「メールのすべてのデータが含まれます」が選択するとよい。

 選択が終わったら、画面をスクロールして[次のステップ]ボタンをクリックする。

 「アーカイブ形式のカスタマイズ」欄が開くので、ダウンロードするアーカイブフォーマットとサイズを選択する。

 アーカイブフォーマットは、ZIP形式とTGZ形式の2種類から選択できる。通常は、ZIP形式を選択しておけばよい(TGZ形式を解凍するには、別途アーカイブユーティリティーが必要になる)。

 アーカイブのサイズは、1GB/2GB/4GB/10GB/50GBの5種類から選択できる。指定したサイズを超えるアーカイブは複数のファイルに分割される。USBメモリなどに保存して別のPCに持っていくような場合は、USBメモリのサイズに合わせればよい。通常は、50GBを指定しておき、なるべく1つのファイルになるようにしておくと便利だ。

 [アーカイブを作成]ボタンをクリックし、アーカイブが作成されてGmailにそのむねの連絡が届くまで待てばよい。バックアップするファイルサイズにもよるが、10分程度したらメールが届くはずだ。

 メールが届いたら、そのメールに書かれたリンクをクリックすると、バックアップファイル(ZIPファイル)をダウンロードできる。アーカイブがダウンロードできる期限は1週間ほどなので、なるべく早くダウンロードするようにしよう。

Gmailのメールデータをバックアップする(2) Gmailのメールデータをバックアップする(2)
[Googleアカウント]をクリックする。
Gmailのメールデータをバックアップする(3) Gmailのメールデータをバックアップする(3)
新しいタブで[Googleアカウント]画面が開くので、[データとカスタマイズ]を選択する。
Gmailのメールデータをバックアップする(4) Gmailのメールデータをバックアップする(4)
[データとカスタマイズ]画面に切り替わるので、画面をスクロールして「データのダウンロード、削除、プランの作成」欄の[データをダウンロード]をクリックする。
Gmailのメールデータをバックアップする(5) Gmailのメールデータをバックアップする(5)
[自分のデータをダウンロード]画面になるので、「追加するデータの選択」欄の「選択をすべて解除」をクリックする。
Gmailのメールデータをバックアップする(6) Gmailのメールデータをバックアップする(6)
「メール」にチェックを入れて、バックアップする対象を選択する。「MBOXの形式」は受信トレイのみが対象となる。
Gmailのメールデータをバックアップする(7) Gmailのメールデータをバックアップする(7)
「メールのすべてのデータが含まれます」を選択した場合、この画面が表示され、バックアップの対象が選択できる。
Gmailのメールデータをバックアップする(8) Gmailのメールデータをバックアップする(8)
[次のステップ]ボタンをクリックする。
Gmailのメールデータをバックアップする(9) Gmailのメールデータをバックアップする(9)
バックアップファイルの形式とそのファイルサイズを選択して、[アーカイブを作成]ボタンをクリックする。
Gmailのメールデータをバックアップする(10) Gmailのメールデータをバックアップする(10)
アーカイブの作成が開始される。続けて、別のアーカイブを作成する場合は、[別のアーカイブを作成]をクリックすればよい。
Gmailのメールデータをバックアップする(11) Gmailのメールデータをバックアップする(11)
アーカイブが作成できたら、このようなメールが届く。メール本文の[アーカイブをダウンロード]ボタンをクリックすると、バックアップファイルがダウンロードできる。
Gmailのメールデータをバックアップする(12) Gmailのメールデータをバックアップする(12)
バックアップファイルを7-Zipで開く(エクスプローラーで開くことも可能だが、ここでは分かりやすいように7-Zipを使った)と、このようにMBOX形式でメールデータがバックアップされていることが分かる(画面は、「MBOXの形式」を選択した場合)。

バックアップを復元する

 残念ながら現時点では、バックアップしたデータを直接Gmailに読み込ませる方法が提供されていない。

 そこで、Windows OS上にMozilla Thunderbirdをインストールし、アドオンとしてImportExportToolsを追加した上で、バックアップしたMBOXを読み込む。これで、バックアップしたメールをMozilla Thunderbirdで確認することができるようになる。

 この状態で、復元したいGmailにIMAPで接続して、同期すればよい。その手順は、マルチ・デバイス時代のGmail活用術「最終回 過去に受信・保存したメールをGmailに移行・集約する」を参照してほしい。

■更新履歴

【2019/03/05】最新の状況に合わせて記事を更新しました。

【2016/12/05】初版公開。


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