マイクロソフト、「Azure Analysis Services」プレビュー版を北欧/米国西部のリージョンで公開セマンティックモデルをクラウド上にホスト可能

マイクロソフトは、Microsoft Azureにセマンティックデータモデルをホストできる「Azure Analysis Services」の提供を北欧/米国西部リージョンで開始した。

» 2016年12月22日 11時00分 公開
[@IT]

 米マイクロソフトは2016年12月20日(米国時間)、「Microsoft Azure」にセマンティックデータモデルをホストできる「Azure Analysis Services(プレビュー版)」の提供を北欧/米国西部のリージョンで開始した。

 Azure Analysis Servicesは、「Microsoft SQL Server Analysis Services」の分析エンジンを採用し、クラウド上でエンタープライズレベルのデータモデリングを提供するPaaS(Platform as a Service)型サービス。開発者やBI(Business Intelligence)担当者が、「Power BI」「Microsoft Excel」などのクライアントに対してより高度な分析環境を提供するBIセマンティックモデルを作成できるようにする。特徴は以下の通り。

  • インフラ管理が不要で、すぐに使い始められる
  • ビジネスニーズに合わせてリソースをスケーリングできる
  • 任意のデータ可視化ツールを使ってデータを可視化できる
  • BIソリューションを確実に管理、デプロイ、テスト、提供できる

 マイクロソフトは、Azure Analysis Servicesの価値を理解するには、「大規模データベースにデータを保存しているシナリオ」を考えるとよいと述べ、こう説明している。

 「そのデータを社内ユーザーや顧客に提供して、彼らが分析を行ったり、レポートを作成したりできるようにしたいとする。そのための1つの方法は、こうしたユーザーがそのデータベースへ容易にアクセスできるようにすることだ。しかし当然のことながら、この方法には幾つかの難点がある。

 例えば、テーブルや列の名前を含めて、データベースの設計を理解するのは、業務ユーザーにとって簡単ではない。適切なクエリ結果を得るには、どのテーブルに対してクエリを実行すべきか、テーブルをどのように結合すべきか、どのようなビジネスロジックを適用すべきかを知っていなければならないからだ。もちろん、SQLのようなクエリ言語を習得していることも必要だ。ここが正しく整備されていなければ、同じ指標から得られる結果が、ユーザーによって違ってしまうことになる」(マイクロソフト)

 そこでAzure Analysis Servicesでは、必要な全ての情報をセマンティックモデルにカプセル化することで、ユーザーはドラッグ&ドロップでのGUI(Graphical User Interface)操作だけで、これに対するクエリを手軽に実行できるように工夫。つまり、全てのユーザーが正しく“唯一の真実(One Version of The Truth)”を得られるようにした。セマンティックデータモデルには、テーブル間の関係、分かりやすいテーブル名や列名、記述、表示レベル、計算、行レベルセキュリティなどのメタデータが含まれている。

 Azure Analysis Servicesは、まずMicrosoft Azureの北ヨーロッパ、西ヨーロッパ、米国西部、米国中南部、米国中西部のリージョンで提供。後日、他リージョンの展開も予定される。

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