AWSとAmazon EMRを利用してみるきょうから試せる Hadoop“スモールスタート”ガイド(6)(6/6 ページ)

» 2017年03月07日 05時00分 公開
前のページへ 1|2|3|4|5|6       

アクセス証明書

 S3やEC2、EMRなどAWSの各サービスはすべてAWSコンソールからの操作に加えてAPIを通じての操作が可能ですが、APIを利用してAWSに要求を投げるときには自分が正当な権限を持っていることを提示しなくてはなりません。このような認証のために利用する証明書のことをアクセス証明書と呼びます。アクセス証明書はAWSアカウントごとに発行されています。

 実際にアクセス証明書であるアクセスキーとシークレットキーを確認する方法を説明します。AWSのサイトにログイン後、右上にある「My Account/Console」から、「Security Credential」をクリックしてください。Access Credentialsのところでアクセスキーとシークレットキーが確認できると思います※34

 ※34 シークレットキーは画面上の「show」をクリックすると表示されます


図3-35 アクセスキーとシークレットキー アクセスキーとシークレットキー

 この2つのキーを使うことで、コマンドラインやプログラムからでもAPI経由で各サービスを利用することが可能となります。例えばRubyの場合、aws-s3というgemを利用するとS3にファイルをアップロードしたり、ファイルが存在するかどうかの確認がこのように簡単に行えます。

require 'rubygems'
require 'aws/s3'
include AWS::S3
 
# S3とのコネクションを作成
Base.establish_connection!(
  :access_key_id => '[アクセスキー]',
  :secret_access_key => '[シークレットキー]'
)
 
# アップロード
# 引数:s3のファイル名、アップロードしたいファイルオブジェクト、バケット名
S3Object.store('hogehoge_in_s3', open('hogehoge'), 'sasata299')
 
# ファイルが存在するかどうか
p S3Object.exists?('hogehoge_in_s3', 'mybucket') # => true

 特に慣れてくると、AWSコンソール上ではなくコマンドラインやプログラムから各サービスを利用することが増えてくると思います。いちいちGUIで処理を行うよりも効率よく短時間で作業できると思うのでぜひ使いこなしてみてください。

Hadoopファーストガイド

Hadoopファーストガイド

佐々木達也著
秀和システム 2400円(税別)
「ビッグデータ(=従来のコンピュータシステムでは、しまったり、探し出したり、調査したり、人間にわかりやすく加工したりが難しい、とても大きなデータ)なんて自分には関係ない」そう思っているエンジニアに贈る「Hadoop」の体験型入門書です。数億のユーザを抱えるSNSの利用データのように「雲をつかむような話」ではなく、Webサイトエンジニアや普通のプログラマが親しみを感じられるような普通のデータと、Amazon EMRという手軽な実験環境を使い、実際にHadoopを動かしてみます。手軽に短い時間で分散処理のメリットを体験することで、手元の業務に眠っているかもしれないビッグデータの活用に可能性を見出せるかも知れません。

注文ページへ


前のページへ 1|2|3|4|5|6       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

RSSについて

アイティメディアIDについて

メールマガジン登録

@ITのメールマガジンは、 もちろん、すべて無料です。ぜひメールマガジンをご購読ください。