マイクロソフト、「Azure Event Hubs」で専用のシングルテナントデプロイオプションをリリースハイパースケールのテレメトリーデータを扱う顧客向け

マイクロソフトは、テレメトリーインジェストサービス「Azure Event Hubs」で専用のシングルテナントデプロイオプションをリリースした。

» 2017年01月27日 10時00分 公開
[@IT]

 米マイクロソフトは2017年1月24日(米国時間)、テレメトリーインジェストサービス「Azure Event Hubs」で、最も要求の厳しい顧客を想定したシングルテナントデプロイオプション「Event Hubs Dedicated Capacity」をリリースした。

photo 「Azure Event Hubs」のWebサイト

 このオプションは、Xbox One用の「Halo 5」やPC向けの「Skype for Business」「Microsoft Office」といったマイクロソフト製クライアントアプリケーションのテレメトリーパイプラインに使われる技術を用いている。十分な耐久性を持つストレージとともに、レイテンシが1秒未満の環境でフルスケールで使用することで、Event Hubsは1秒当たり最大200万件イベント、最大2GBのテレメトリーデータを受信処理できる性能を持つという。

 Event Hubs Dedicated Capacityは、Event HubsのStandardプランと同じエンジンを用いつつも、以下の特徴を持つシングルテナント専用クラスタとして提供される。

  • 他のテナントからのノイズがなく、リソースが隔離されるシングルテナントホスティングとして提供
  • メッセージサイズをStandardおよびBasicプランの256KBに対して「1MBに拡大」する
  • 1〜8キャパシティーユニット(CU)でのスケーリングが可能で、1秒当たり最大200万件のイベント受信が可能
  • 月額固定料金に、受信イベント、スループットユニット、アーカイブの料金が含まれる
  • ニーズの急増に対応できるキャパシティーが保証される
  • パフォーマンスは常に再現可能
  • メンテナンス不要

 マイクロソフトはEvent Hubs Dedicated Capacityを、「最も大規模なテレメトリー受信処理やストリーミング需要に対応するオプションである」と説明する。このオプションはEvent Hubs Standardプランの全機能をシングルテナントランタイムで提供することから、トラフィックが一時的に急増したとしてもストリームは影響を受けず、安定したパフォーマンスを維持できるという。

 また、Event Hubs Dedicated Capacityは、他のプラン(Standard、Basic)とは異なり、月額固定料金内で全ての項目を利用できる。例えば、メッセージの保有期間の延長やアーカイブなどの機能も追加料金なしで利用可能。仲介型接続の上限も格段に大きく設定されている。

 Event Hubs Dedicated Capacityは2017年1月現在、エンタープライズアグリーメントで提供されており、1〜8CUのいずれかを選択してキャパシティーを指定できる。1CU当たり200程度のスループットユニットが提供され、CUは必要に応じて増減できる。

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