第4回 Excelワークシートからテーブルとページを作成してみよう連載:Forguncy 3でカンタンWebアプリ開発(2/4 ページ)

» 2017年12月28日 05時00分 公開
[かわさきしんじInsider.NET編集部]

Excelからページとテーブルを作成する

 ここでは、Office.comで提供されているExcel用のテンプレート「請求書 (サービス用、シンプルな青色のデザイン)」に手を加えたものを使う。

テンプレートに手を加えた[請求書]ワークシート テンプレートに手を加えた[請求書]ワークシート

 ここでは右上にある[お取引先]セルと中央にある[内容]セルをコンボボックスにしている。そして、[お取引先]で取引先を選択すると、請求先にその会社の情報が自動的に表示され、[内容]から商品を選択すると[単価]セルにその商品の単価が表示されるようにしてある。ワークシートの詳細な設定はさておき、そのために上に示したワークシートに加えて、以下の2つのワークシートを作成している。

[取引先]ワークシート
[商品]ワークシート [取引先]ワークシートと[商品]ワークシート

 見れば分かる通り、[請求書]ワークシートがForguncyで作成するメインのページ、残る2つが請求書で利用するデータを含んだテーブルとなる(実際には、個別の請求書の詳細データを格納するテーブルと、請求書を一覧するためのテーブルも作成する)。

[Excelからページとテーブルを生成]ボタン

 上で見た3つのワークシートからWebアプリを作成するには、Forguncy Builderの[作成]タブにある[Excelからページとテーブルを生成]ボタンを利用する(あるいは[ファイル]タブにある[Excelシートから作成]を選択してもよい)。

[Excelからページとテーブルを生成]ボタン [Excelからページとテーブルを生成]ボタン

 ここでは次のような作業を行うことになる。

  • [取引先]ワークシートと[商品]ワークシートから取引先情報と商品情報を含んだ2つのテーブル(と2つのページ)を作成
  • [請求書]ワークシートからこのアプリのメインUIとなるページと、請求書情報を保存するテーブルを作成

 [Excelからページとテーブルを生成]ボタンをクリックすると、[開く]ダイアログが表示されるので、インポートするExcelファイルを指定する。次に[インポートするExcelシートの指定]ダイアログが表示されるので、インポートするものを選択する(ここでは全てのワークシートを指定する)。

[インポートするExcelシートの指定]ダイアログ [インポートするExcelシートの指定]ダイアログ

 指定を行い、[OK]ボタンをクリックすると、次に[ページからテーブルを生成]ウィザードが表示される。

[ページからテーブルを生成]ウィザードでのテーブルの作成

 [ページからテーブルを生成]ウィザードの最初のページでは、ワークシートに入力済みのデータを削除するようにいわれるが、ここではそのまま[次へ]ボタンをクリックする(テーブル生成がうまくいかないときには、指示に従ってみよう)。

[ページからテーブルを生成]ウィザード [ページからテーブルを生成]ウィザード

 次のページでは、既に入力済みのデータがあり、それをテーブルの初期データとして利用する場合に、そのExcelファイルを読み込むように指定するものだ。ここでは入力済みのデータを利用したいので、ページとテーブルを作成するために使った元ファイルを指定する(Excelで別ファイルにデータを保存してあれば、それを指定してもよい)。

入力済みのデータが保存されているExcelファイルを指定する 入力済みのデータが保存されているExcelファイルを指定する

 読み込むファイルを指定して[次へ]ボタンをクリックすると、次にテーブルのフィールドとなる項目を指定するページが表示される。下の画像にあるように、Forguncyが自動的にそうした項目を検出してくれるので、単純なテーブルを作るときには便利だ。

テーブルのフィールドにする項目の設定 テーブルのフィールドにする項目の設定

 このページで「[会社名]」などと表示されているのがフィールドとなる項目だ。ここでは[取引先]ワークシートにExcelのテーブルを作成してあるので、その見出し行がそのままフィールドとして利用するものとして検出され、テーブルの各見出しがそのフィールド名となっている。「[会社名]」などをダブルクリックすれば、フィールド名を変更することもできるが、ここではそのまま先に進もう。

各フィールドのデータ型を指定するページ 各フィールドのデータ型を指定するページ

 次のページでは上で指定したフィールドのデータ型を指定する。[取引先]ワークシートの情報は全て文字列でよいので、ここではデフォルトの設定のまま、[次へ]ボタンをクリックする。

作成するテーブルと関連ページの指定 作成するテーブルと関連ページの指定

 最後のページでは、作成するテーブルの名前と、同時に作成するページの指定を行う。ページは最低でも[一覧ページ]が作成される(ただし、本稿では取り扱わない。アプリから取引先を追加したり編集したりするなら、[一覧ページ]を作成した後でリストビューでのデータの編集/追加を可能なように設定したり、[登録・更新の共通ページ]を別途作成してもよい)。

 最後に[完了]ボタンをクリックすると、指定したテーブルとページが生成される。ここでは以下のフィールドを持つ[取引先テーブル]が作成された。

フィールド データ型
会社名 文字列
住所1 文字列
住所2 文字列
電話番号 文字列
担当者 文字列
作成された[取引先テーブル]

作成された[取引先テーブル] 作成された[取引先テーブル]
作成されたテーブルは全てのテーブルとページの生成が終わるまでは実際に確認することはできないが、ここでは参考用に表示しておく。

 続けて、[商品]ワークシートを基にテーブル(と関連ページ)を生成するウィザードが表示されるので同様にして[商品テーブル]を作成する。ただし、ここではフィールドのデータ型を指定するところで[単価]フィールドのデータ型として[その他]ドロップダウンにある[数値(整数)]を指定している。

フィールド データ型
商品名 文字列
単価 数値(整数)
作成された[商品テーブル]

作成された[商品テーブル] 作成された[商品テーブル]

 ウィザードでは次に[請求書]ワークシートからアプリのメインUIとなるページと、そこで使用するテーブルを作成する。

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