室内空間の温熱・気流分布を「HoloLens」に可視化――富士ソフトと安藤ハザマが新技術「環境ウォッチ」開発気流の流れを空間に3Dで表示

富士ソフトと安藤ハザマは、室内環境可視化技術「環境ウォッチ」を共同で開発した。Microsoftの「HoloLens」を活用し、実空間に温熱や気流をARで3次元表示する。

» 2018年02月15日 08時00分 公開
[@IT]

 富士ソフトと安藤ハザマは2018年2月13日、Microsoftの「HoloLens」を活用した室内環境可視化技術「環境ウォッチ」を共同で開発したと発表した。拡張現実(AR)技術によって室内の温熱や気流を視覚的に把握することで、建物の空調設計者や施工者、建物利用者の間で空調計画などのイメージを共有しやすくする。

 環境ウォッチは、事前に解析、計測した「温熱」や「気流」などのデータを、統一座標系を使い、現実空間に実スケールで結び付けて表示。HoloLensを付けた利用者が空間を動き回ると、情報の表示がそれに追従して入れ替わる仕組みだ。温度や気流のデータを多様なファイル形式で取り込めるようにしたことで、「コスト」や「材料」などの情報を付加した建物の3次元CGモデルとの親和性も高めた。

画像 「環境ウォッチ」で、室内空間の気流解析結果を表示した様子。吹出し口から伸びている円柱が空気の流れ、色が風速を示している(提供:富士ソフト)

 富士ソフトと安藤ハザマは今後、サーモグラフィーなど各種計測装置とHoloLensを連携させ、リアルタイムでの温度分布の可視化に取り組む。また、「温度や気流だけでなく、汚染物質の拡散などにも表示対象を広げる」としている。

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