連載
» 2018年03月07日 05時00分 公開

仕事が「つまんない」ままでいいの?(39):裁量労働制はエンジニアを幸せにするのか? (2/3)

[竹内義晴(特定非営利活動法人しごとのみらい),@IT]

幸せな裁量労働と、不幸な裁量労働

 裁量労働で働いていると、裁量労働制には「幸せな裁量労働」と、「不幸な裁量労働」があるなと感じることがあります。

幸せな裁量労働

 「幸せな裁量労働」とは、仕事の品質や労働時間などを含めて、完全に「自分の意思」で選ぶ働き方です。

 文章を書く仕事でも、情報システムの設計でも、モノづくりでもそうですが、「自分の納得できるところまで作り込みたい」「品質を高めたい」と思うことがあります。これは自分の内面から出てくる欲求であることが多く、プライベートの時間を削ってでも手を加えたい、もっと良くしたい……そんな風に感じます。

 そして、「あー、今回はよくできたな」という満足感が、「時間の枠を超える」のです。

 でも時間には限りがありますし、品質にこだわり過ぎて労働時間があまりにも超過してしまうのは問題だと思います。けれども、仕事の品質や労働時間を「自分の意思」で選べる裁量労働は幸せだと思います。

不幸な裁量労働

 不幸な裁量労働は、この反対です。つまり、「他人の意思」で動く働き方です。

 全てが「自分の意思」にできるか……というと、そうはできないこともあるとは思います。納期もあるし、顧客から無理難題を言われることもある。「ここはやらなきゃ」というときも確かにある。

 でも、それを逆手に取って、「裁量労働にすれば賃金を抑制できるな」「もっと働かせよう」などの「他人の意思」で「働かされる」のなら、そんな裁量労働、まっぴらごめんです。

時間だけじゃない「裁量労働制の価値」

 少し話はずれてしまいますが、少子高齢化社会の「多様な働き方」という意味で裁量労働制が考えられてもよいと思います。

 例えば、子育てや介護をしていると、「働きたくても働けない」という状況になることがあります。

 もし、「働く場所や時間は、あなたの裁量に任せますので、これだけの成果を出してくれたらいいですよ」という制度があれば、子どもが急な発熱をしても、自分の裁量で、「まずは病院に行って、その分の仕事は後でやろう」とすることができます。

 そうすれば、現行の制度では働きたくても働けなかったエンジニアが活躍できる場が増えるかもしれない。裁量労働制がこういった方向なら歓迎なんですけどね。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

RSSについて

アイティメディアIDについて

メールマガジン登録

@ITのメールマガジンは、 もちろん、すべて無料です。ぜひメールマガジンをご購読ください。