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» 2018年04月04日 05時00分 公開

HTMLに著作権なんてあるわけないでしょ「訴えてやる!」の前に読む IT訴訟 徹底解説(54)(2/3 ページ)

[ITプロセスコンサルタント 細川義洋,@IT]

著作権が認められるのは、どのような場合か

 裁判所はまず、一般論として「プログラムの著作権が認められる条件」を以下のように説明した。

知財高等裁判所 平成29年3月14日判決から(つづき)

(著作物として認められるための)創作性は、表現に作者の個性が表れていることを指すものと解される。プログラムは、「電子計算機を機能させて一の結果を得ることができるようにこれに対する指令を組み合わせたものとして表現したもの」であり、コンピュータに対する指令の組み合わせであるから、正確かつ論理的なものでなければならないとともに、著作権法の保護が及ばないプログラム言語、規約および解法の制約を受ける。

そうすると、プログラムの作成者の個性は、コンピュータに対する指令をどのように表現するか、指令の表現をどのように組み合わせるか、どのような表現順序とするかなどといったところに表れることとなる。

従って、プログラムの著作物性が認められるためには、指令の表現自体、同表現の組み合わせ、同表現の順序からなるプログラムの全体に選択の幅が十分にあり、かつ、それがありふれた表現ではなく、作成者の個性が表れているものであることを要するということができる。

プログラムの表現に選択の余地がないか、あるいは選択の幅が著しく狭い場合には、作成者の個性の表れる余地がなくなり、著作物性は認められなくなる。

 要約すると、「コンピュータのプログラムとは、個々のコマンドや定義自体既に規約などで定められているものだから、これを著作物として認めるためには、それをどのように組み合わせるか、どのような順序で書くか、作成者独自のありきたりではない工夫がなければならない」と述べている。

 続きを見てみよう。

知財高等裁判所 平成29年3月14日判決から(つづき)

そして、HTMLはデザインや表示文言などは、注文者であるユーザーが決定していることから、本件HTMLは、ユーザーが決定した内容を、ユーザーが指示した文字の大きさや配列などの形式に従って表現するものであり、そもそも表現の選択の幅は著しく狭いものといえる。

 そもそも本件のHTMLファイルは、「デザインにHTMLを使うことはもとより、その文字の大きさや配列形式までユーザーが決めたものだ」と裁判所は判断した。

 これにより、ベンダーが主張する「創意工夫」の範囲は、相当に狭められた。それでもベンダーは、具体的なHTMLの記述を示して自らの創意工夫であるとする点を主張した。

 しかし裁判所は、これをことごとく否定した。

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