「あいつ、スゲーむかつく」と言われる先輩にならないために仕事が「つまんない」ままでいいの?(40)(2/3 ページ)

» 2018年04月18日 05時00分 公開

自分なりの「先輩の理想像」を探せ

 例えば、私が「先輩の理想像」として真っ先にイメージするのは、新入社員時代の先輩です。個人的な話になりますが、しばしお付き合いください。

 当時私は、自動車会社で働いていました。

 所属された職場の同じグループに「竹内さん」という先輩がいました。名字が同じだったこともあり、竹内さんは私を下の名前で呼んで、気軽に接してくれました。そのおかげで、周りの社員からも「竹内兄」「竹内弟」と、まるで兄弟のように呼ばれ、居心地の良い環境を作ってもらえました。

 また、とても親切でした。分からないことは聞けば何でも教えてくれました。

 感謝しているのが、仕事以外の時間を一緒に過ごしてくれたことです。竹内さんは、よく飲みに誘ってくれました。いろんな話をしましたし、聞いてもらいました。酒の飲み方とか、周りの人との付き合い方とか、ずいぶんと教わった気がするなぁ。

 休日には、竹内さんが活動していた車のレースやラリーなどのサークル活動にも連れていってもらいました。会社と違う場に行くと、社内の違う部署の人がいたり、社外の人がいたりするんですよね。職場では出会わない人たちと話すきっかけができて、人間関係も広がったような気がします。

 新入社員、若手時代を過ごして、私にも後輩ができるようになったとき、振る舞い方のモデルとしたのが竹内さんでした。特徴を挙げると、「面倒見がいい」「おとこ気がある」「仕事ができる」「場を仕切るのが上手」みたいな感じでしょうか。「こういうことをしてもらったとき、うれしかったよな」をまねました(もちろん、これらの要素全てを私が持っているとは到底思えませんが)。

 今も、若い世代と接するときのロールモデルは竹内さんです。

 「理想の先輩像」の見つけるには、先輩社員の言動で「うれしかった」「楽しかった」「やる気が出た」といった特徴を挙げてみるといいでしょう。特定の1人ではなく、さまざまな先輩社員の「いいな」と思う要素をまとめてみるのも良い方法です。

 この記事を書きながら、若い頃お世話になった先輩たちを改めて思い出しました。「あのとき、○○さんにお世話になったなぁ」とうれしい気持ちになってきました。

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