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» 2018年12月11日 05時00分 公開

クラウド/コンテナ時代のZabbix再入門(前編):Zabbixは「自動化」で運用管理者の負担をどう減らしてきたのか (1/2)

Zabbixの概要をあらためて振り返り、Zabbixが「自動化」によって運用管理者の負担をどう減らしてきたのかを機能ごとに見ていく。

[田中敦,SCSK株式会社]

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Zabbixとは

 Zabbix(ザビックス)とは、オープンソースソフトウェア(OSS)の統合監視ツールです。開発元は、ヨーロッパの「ラトビア」という国にあるZabbix社。同社はZabbix本体のソースコードを全て公開しています。ライセンスはGPL v2です。

 Zabbixは、ネットワークに接続されているサーバやネットワーク機器などの状態を把握して「正常に機能しているか」を監視し、問題があった場合、メールなどで運用管理者に通知したり、自動回復を試みたりします。

 Zabbixを使ってサーバを監視する場合、専用のエージェントを利用することで、CPUやメモリ、ネットワーク、HDDなどの使用状況を把握して監視することができます。専用のエージェントを使用しなくても監視できますが、その場合は、TelnetやSSH、IPMI(Intelligent Platform Management Interface)、SNMP(Simple Network Management Protocol)などのプロトコルを使います。

 ネットワーク機器であれば、各ポートのトラフィックなど、SNMPなどを使用して取得できる情報を把握して監視することができます。Linuxのような対話的なログインが可能であれば、TelnetやSSHで接続してコマンドを実行し、その結果を監視することもできます。

 サーバやネットワーク機器以外でも、スクリプトを実行して文字列や数値が取得できるのであれば、それを監視対象とすることもできます。例えば、ミドルウェアやサービスの状態をスクリプトやコマンドの実行によって取得できるのであれば、その結果を監視することも可能です。

 また、監視を行うために取得してきた値が数値であれば、それをグラフとして表示させることができます。時系列での変化や傾向を把握するためには、このグラフ化(視覚化)の機能は有効です。日次、週次、月次など、グラフとして表示させる時間の範囲を選択できるので、時間帯ごとの変化や長期間の傾向を把握するのを助けてくれることでしょう。

 大規模なネットワークを監視する際には、中継するサーバと組み合わせて利用することで、より大規模なネットワークを監視できます。中継するサーバは、「Zabbixプロキシ」と呼ばれます。大規模ではなくとも、ネットワークが遠隔地に分散している場合もありますが、各拠点に中継するサーバを配置して利用することで、「Firewall」といったセキュリティ設定を集約するなど、各拠点内の監視対象をより効率的に監視できます。

 Zabbixの運用には注意点もあります。Zabbixでは、監視の設定や監視のために収集した監視項目の値を、Zabbixサーバが接続しているデータベース上に保存します。そのため、収集する監視項目が多くなってくると、単位時間当たりで処理しなければならないデータ数が多くなり、それらを処理できるだけのデータベースの性能が必要となります。

用語の整理

 この先を読み進めるためにもZabbixで利用する特に重要な用語を整理しておきます。

用語 概要
ホスト 監視対象のこと。主にサーバやネットワーク機器ごとに登録する
ホストグループ ホストをグルーピングしたもの。視点や役割を考慮して、1つのホストを複数のホストグループに所属させて、アクセス制御させることにも利用できる
アイテム 監視項目のこと。監視間隔はアイテムごとに設定可能。Zabbixエージェントを使用したりSNMPを使用したりして監視するなど、監視する方法(タイプ)を指定して設定できる
トリガー アイテムで取得した情報を障害であるかどうかを判定するための条件式と重要度を設定する。複数のアイテムの値を組み合わせた条件式を設定することも可能
グラフ アイテムの値が数値である場合、その値の変化を視覚化するためのもの
テンプレート アイテム、トリガー、グラフなどの設定を一まとまりにしたもの。OSやアプリケーションごとに用意しておくことで、依存関係を設定したり、組み合わせて利用したりすることもできる
マップ ネットワークマップ。各ホストやホストグループのアイコンを画面上に配置し、各ホストやホストグループで障害が発生していないか、アイコン上のマークやメッセージで把握しやすくするためのもの
スクリーン グラフやマップ、障害発生のイベント一覧などを、1画面内に自由に配置して、1画面でより多くの情報を確認できるようにするためのもの

ニーズの変化に対応した、自動化、省力化のための機能

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