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» 2019年01月10日 11時00分 公開

10nmプロセスやハイブリッドCPUを導入:Intel、次世代のコンピューティングをけん引する多数の新技術を披露

Intelは「CES 2019」向けに、PCプラットフォームや、クラウド、ネットワーク、エッジを支える基盤、人々のエクスペリエンスを拡張する技術に関する多くの発表を行った。

[@IT]

 Intelは、「CES 2019」の開幕を翌日に控えた2019年1月7日(米国時間)、PCや新型デバイスの他、人工知能(AI)や5G、自動運転といった成長分野にまたがるさまざまな新しい製品や技術、提携などを発表した。

 発表内容は、「PCプラットフォーム」「クラウド、ネットワーク、エッジを支える基盤」「人々のエクスペリエンスを拡張するエンジニアリング」の3種類に大別できる。それぞれの概要は次の通り。

PCプラットフォーム

  • 「Ice Lake」搭載の新モバイルPCプラットフォーム

 次世代モバイルPCプラットフォームは、10nm(ナノメートル)プロセスで量産する初のPCプロセッサ「Ice Lake」(開発コード名)を搭載する。Ice Lakeは、Intelの新しい「Sunny Cove」マイクロアーキテクチャに沿っており、AIやグラフィックスエンジンを高速化する命令セット、「Intel Gen11」グラフィックスと統合される。IntelのOEMパートナーは、Ice LakeベースのモバイルPCを2019年の年末商戦までに発売する見込みだ。

Ice Lakeを掲げるIntelシニアバイスプレジデントのGregory Bryant氏(出典:Intel
  • Project Athena

 Project Athenaは、新しいエクスペリエンスを実現し、5GやAIのような次世代技術を利用できる新タイプの先進的なノートPCの開発を促進するイノベーションプログラムと新しい業界仕様セット。

 Project Athenaに基づく最初のデバイスは、世界最高レベルの性能やバッテリー駆動時間、Wi-Fi接続機能に加え、薄型で軽量、美しいデザインを特徴とするという。実機は2019年後半に登場する見通しだ。

  • 「Lakefield」のプレビュー版

 プレビュー版が発表された新しいクライアントプラットフォーム「Lakefield」(開発コード名)では、パッケージング技術「Foveros 3D」を初めて採用する。ハイブリッドCPUアーキテクチャに基づくLakefieldは、これまでは別々に提供されていたディスクリートIP(知的財産)を集約することで小型化が可能になり、マザーボード上の占有面積を少なくできる。このため、OEMパートナーはより柔軟に薄型軽量のフォームファクタを設計できるという。Lakefieldは2019年に生産に入る見通しだ。

  • 第9世代Intel Coreデスクトップファミリーの拡充

 Intelは第9世代「Intel Coreプロセッサー・ファミリー」へ新製品を追加する。これらの新しいデスクトッププロセッサは、あらゆるレベルのコンテンツクリエーターやゲーマー向けに新しい機能やエクスペリエンスを実現できる業界内でも高いパフォーマンスを提供するという。2019年1月から新プロセッサの第1弾を提供開始する予定だ。

クラウド、ネットワーク、エッジを支える基盤

  • AIの高度化

 Intelが発表した新型のプロセッシングチップ「Intel Nervana Neural Network Processor for Inference(NNP-I)」は、ワークロード要求が高い企業向けの製品。推論の高速化に特化しているという。2019年内に生産に入る見込みだ。Intelは「Neural Network Processor for Training」(開発コード名:Spring Crest)も2019年に投入する予定。

2019年に生産に入る「Intel Nervana Neural Network Processor for Inference(NNP-I)」(出典:Intel
  • 10nmサーバプロセッサのプレビュー版

 Intelは、10nmプロセスで製造する「Intel Xeonスケーラブル・プロセッサー」を披露した。このサーバ向けプロセッサもモバイルPC向けと同じ「Ice Lake」という開発コード名で呼ばれている。サーバ向けのIce Lakeプロセッサは、14nmプロセスベースの「Cooper Lake」(開発コード名)と互換性があり、パフォーマンスが向上する他、ハードウェアベースの新しいセキュリティ強化機能を提供する。2020年に出荷開始を予定する。

  • 5G環境を強化する10nm SoC

 Intelは10nmプロセスベースのネットワーク向けシステムオンチップ(SoC)「Snow Ridge」(開発コード名)を発表した。Snow Ridgeは、5Gの無線アクセスとエッジコンピューティング向けに開発されたSoC。Intelアーキテクチャを無線アクセス基地局に普及させ、より多くのコンピューティング機能をネットワークのエッジに分散することを目的としている。Snow Ridgeは2019年後半にリリースされる見込みだ。

  • 次世代Intel Xeonスケーラブル・プロセッサー

 Intelは、次世代Intel Xeonスケーラブル・プロセッサー「Cascade Lake」(開発コード名)の出荷を一部開始した。Cascade Lakeは、不揮発性メモリ「Intel Optane DC Persistent Memory」や、AIディープラーニング推論を高速化するよう設計された「Intel DL Boost」をサポートする。2019年前半から広く販売される予定。

人々のエクスペリエンスを拡張するエンジニアリング

  • 自動車データの活用を促進

 Intel子会社のMobileyeは、英国の地図代理店であるOrdnance Surveyとの契約を発表した。両社は、複数の企業や都市間における業務の改善や、スマートシティの実現や道路交通の安全向上に向けて、高精度位置データの提供で協力する。

  • AIによるアスリート支援

 IntelとAlibabaは、初のAI利用による3Dアスリート追跡技術の開発に共同で取り組むと発表した。

  • ホームネットワーク接続を再定義

 IntelとComcastは、新しい没入型エクスペリエンスを多くのユーザーが享受できるようにするため、より高速、大容量で応答性に優れたホームネットワークの実現で協力する。10ギガビットイーサネット技術やWi-Fi 6対応技術に重点を置く。

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