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» 2019年02月04日 10時00分 公開

アイレット 後藤和貴氏×Oracle 伊藤智博氏――対談で徹底検証:クラウドを使いこなし、既存システムのクラウド移行で失敗しないポイント〜第二世代のクラウド、Oracle Cloudは本当に有効か?〜

デジタルトランスフォーメーション時代に即したビジネスのスピードを獲得すべく、「既存システムのクラウド移行」に乗り出す企業が増えている。そうした中、エンタープライズグレードの安定性・信頼性と、クラウドならではメリットを両立し、クラウド移行を強力に支援すると訴求しているのがOracle Cloudだ。ではAWS、Azure、GCPなどが支持を集める中、その実力とはどれほどのものなのか?――AWSをはじめクラウドに深い知見を持つアイレット 執行役員 後藤和貴氏と、Oracle Groundbreaker Advocate 伊藤智博氏の対談に、Oracleがイチから新しく作り直し「第二世代」と呼ぶOracle Cloudの実像を探る。

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 クラウドファーストという言葉も浸透し、クラウド活用も一巡した現在、トレンドは「新規サービスの開発環境」などから「既存システムの移行」に変容している。目立つ移行目的は、コスト削減、運用負荷低減などだが、「効果が得られない」との声も多く、クラウドを使いこなせないのではと二の足を踏んでいる企業が多い。

 しかし時代はマルチクラウド。インフラ運用のスピードと柔軟性、コスト効率の良いインフラ使い分けがビジネス差別化のカギとなっている。選択肢もAmazon Web Services (以下、AWS)、Microsoft Azure(以下、Azure)、Google Cloud Platform (以下、GCP)をはじめ複数ある他、移行アプローチもさまざまだ。ではいったい何に留意すれば「移行目的」を達成できるのだろうか?

 こうした中、「第二世代の強みを生かし、クラウド活用の課題は全て解消済み」と訴求しているのが「Oracle Cloud」だ。では、既存システムのクラウド移行でありがちな失敗を、Oracle Cloudはどう解決してくれるのか? コスト削減などのニーズをどう満たしてくれるのか? そもそも「第二世代」と称する理由と、その強みとは何なのか?――

 編集部では、AWSをはじめマルチクラウド活用に深い知見を持ち、AWSのフルマネージドサービス「cloudpack(クラウドパック)」を通じ多数の企業のクラウド移行を支援しているアイレット 執行役員 後藤和貴氏と、長年にわたりアーキテクトへのコンサルティング経験を持ち、現在はテクノロジストとして顧客のビジネス課題を解決するOracle Groundbreaker Advocate 伊藤智博氏の対談を実施。Oracle Cloudの開発思想や強みについて、後藤氏はどう受け止めているのか? 米シアトルでOracle Cloudの開発現場を視察したリアルな評価も交え、“第二世代”の実像と強みを、対談を通じて徹底検証した。

着実に広がる「既存システムのクラウド移行」

編集部 クラウドというと、以前は開発環境としての活用が中心でしたが、昨今はオンプレミスの既存システムの移行先としての活用が進んでいます。お二人はこうしたトレンドをどう見ていますか?

ALT アイレット 執行役員 後藤和貴氏

後藤氏 当社の場合も、これまでは「ある1日だけサーバ数十台が必要」「一時的にトラフィックが跳ね上がる際の負荷分散」といった特殊用途でクラウドを使うお客さまが多かったのですが、昨今は汎用的な用途での利用がメインになっています。「エンタープライズシステムをクラウドに移行したいがどうすればいいか」というニーズですね。クラウドを検討する人が変わってきていると感じます。

伊藤氏 以前はクラウドに関心を寄せていたのは開発者が中心でしたよね。しかし現在は、業務システムをパブリッククラウド上で稼働させることが当たり前になり、経営層もクラウドを検討するようになった。一方で、「クラウドを使え」とトップダウンで言われて現場が困っているというケースもよく耳にします。クラウドを使用したことがなくクラウドに対する恐怖心をもつため「どうすればいいか分からない」という方々も少なくないようです。

後藤氏 そうですね。既存システムのクラウド移行は、全企業を俯瞰すれば、まだまだ経験者が少ないエリアです。そこで当社にお声がけいただくというケースが多いですね。

―― 確かにクラウド移行については、SIerも含めて、ノウハウを持つ企業はまだ限られていると思います。そうした中、クラウド移行のアプローチとして「既存システムをそのままクラウド上にリフトし、段階的にクラウドネイティブにシフトしていく」といった「リフト&シフト」が注目されています。これについてはどう見ていらっしゃいますか?

ALT Oracle Groundbreaker Advocate 伊藤智博氏

伊藤氏 クラウド移行というと、「移行」自体が目的化してしまい、とりあえずクラウドを使った結果、クラウドのメリットを生かせないという例が目立ちます。例えば、「トラフィックの変化が少ないシステムや、高度なSLAが求められるシステム」など、オンプレミスで稼働させるべきシステムを移行した結果、コストがかさんでしまうといったケースです。

 とはいえ、事前に「クラウドに向くシステム/オンプレに残すべきシステム」を仕分けるにしても、クラウドに移行してみないと分からない部分もある。この辺りが移行の一つの難しさだと思います。その点、いったんリフトしてクラウドのメリットを確認し、問題が生じたら解決しながらシフトしていくアプローチは非常に合理的だと思います。

後藤氏 そうですね。いきなり本格移行しようとすると、システム改修などで時間もコストもかかる以上、メリットを享受できなかった際のリスクが拡大してしまいます。また、技術面だけではなく、請求処理の仕方が変わることなども含めて、クラウドにアレルギーを持つ人は少なくありません。

 しかし、システムのごく一部にとりあえずクラウドを導入するだけではメリットを理解しづらい。インフラ全体を考え直して、適切な範囲を環境移行し、その後クラウドネイティブなアプリに作り替えるなど選択肢ができたことで、以前よりもクラウドシフトのニーズが出てきました。リフト&シフトは技術面、心理面ともに、「怖いところをつぶせる」という意味で有効だと思います。

クラウド移行に失敗する理由

── 実際、いきなり本格移行して失敗するケースはよく聞かれます。ありがちな失敗としては、どのようなケースが挙げられますか。

後藤氏 やはり、とりあえずクラウドを使っただけでフレキシビリティやスケーラビリティといった「クラウドならではの良さ」を引き出せないケースでしょうね。この背景にはどうすればクラウドのサービスを使ってもっと楽になれるかを体験しないまま、オンプレミスと同じ感覚でクラウドを設計してしまう問題があります。例えば「バックアップデータをクラウドに置くために、NASの仕組みをクラウド上に作りオンプレミス同様に運用してしまう」といったケースでは、クラウドの方がコストがかさみがちです。

 こうした傾向は調達/ベンダー管理を主業務としてきたIT部門に多く見受けられます。コストばかりを注視し、新しいクラウドサービスでより効率的に目的を達成できないか目利きの役割を果たすことなく移行を外部に丸投げしてしまう。自社システムに最適な構成になっているか、クラウドのメリットを享受できる構成になっているか、設計に注目することが大切です。

伊藤氏 クラウドはスモールスタートできる分、アーキテクト不在になりやすいという側面もありますよね。つまり、システム全体のアーキテクチャが描かれないまま、場当たり的にシステムを構築・拡張してしまう。こうした状態で問題が起きれば、対処に時間がかかる上、拡張時には制約となるためビジネスのボトルネックにもなりかねません。

 例えば「アプリケーションサーバをスケールさせたら、データベースにコネクションが張れなくなり、システムが停止してしまう」といったことが起こり得ます。システムが停まればビジネスは深刻な被害を受けてしまいます。また、スケールアウトできないことは処理量に限界を生じさせるため機会損失に繋がります。

 この他、アーキテクチャが最適になっていない結果「ストレージプールを無計画に増やしてしまいクラウドサービスから取り出す転送量が増大してしまう」「運用をしていくに当たり、ストレージのIOがネックとなりデータを取り出せなくなった結果、IOPSを日に日に追加していく」などの問題が起きていると言う話を良く聞きます。システム全体のアーキテクチャがなく最適な構成になっていないことは、運用の手間とコストを増大させる上、リスクとなって跳ね返ってくるのです。

クラウド移行を成功させる「3つのポイント」

── では、失敗を避けるためのポイントとは何でしょうか。

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提供:日本オラクル株式会社
アイティメディア営業企画/制作:@IT 編集部/掲載内容有効期限:2019年3月3日

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