連載
» 2019年06月05日 05時00分 公開

Google Chrome完全ガイド:Google Chromeの「ユーザー」切り替え機能で共有パソコン利用のトラブルを回避する

共有PCのWebブラウザは、ブックマークや設定が勝手に追加・変更されることでトラブルにつながることがあります。Chromeで複数のユーザーを作成すれば、使い方あるいはスタッフごとにブックマークや設定などを分離して、スムーズに運用できます。

[島田広道,デジタルアドバンテージ]
「Google Chrome完全ガイド」のインデックス

連載目次

 社内スタッフで共有しているPCで、Webブラウザのブックマークがどんどん増えて収拾が付かなくなったことはありませんか? あるいはブラウザの設定が変更された後、また元に戻されたり、拡張機能の追加・削除が繰り返されたり、などという目に遭ったことはないでしょうか? スタッフあるいは業務ごとに共有PCの使い方が大きく異なっていると、こうした混沌とした状態に陥りやすいようです。

 そのような場合、そのスタッフあるいは業務(部門や部署)ごとにChromeの設定やブックマークなどを別々に設けておき、利用者に切り替えて使ってもらえば、こうしたトラブルを防ぎやすそうです。

 Google Chrome(以下、Chromeと略)に備わっている「ユーザー」を複数作成する機能(マルチユーザー機能)を活用すると、こうした使い方を簡単に実現できます。本稿ではWindows OSを対象として、その方法や注意点を説明します。

Chromeの「ユーザー」とは?

 本稿で説明するChromeの「ユーザー」とは、ブックマークやID/パスワード、閲覧履歴、各種設定などを別々に分離して、使い分けるための仕組みです。「プロファイル」(profile)と呼ばれることもあります。

Chromeの「ユーザー」とは? Chromeの「ユーザー」とは?

 Chromeをインストールしたとき、デフォルトではユーザーは1つだけ作成されます(上図でいえば「ユーザー1」のみが存在する状態です)。

●同期もユーザーごとに可能

 Chromeには、Googleアカウントを介した複数端末間の同期機能があります。この同期もユーザーごとに行われます。例えば共有PCが複数台ある場合、Chromeのユーザーと1対1で対応するGoogleアカウントを用意し、それぞれ作成して同期すれば、複数の共有PCで複数のユーザーの設定やブックマークを簡単に共通化できます。

 もちろん、同期しないで複数のユーザーを運用することも可能です。

●シークレットモードも各ユーザーにひも付けられる

 Chromeで複数のユーザーを作成すると、ほとんどの設定や保存データがユーザーごとに分離されます。シークレットウィンドウ(シークレットモード)も同様で、ユーザーごとに保存されているブックマークや予測候補などが、それぞれのシークレットウィンドウに引き継がれます。

 一方、ゲストウィンドウ(ゲストモード)はユーザーと完全に独立していて、どのユーザーの情報も引き継ぎません(シークレットモードとゲストモードの違いについては、「シークレットモードより、さらに機密性が高い『ゲストモード』の使い道」参照のこと)。

●Chromeのユーザーは瞬時に切り替えられる

 詳しくは後述しますが、Chromeのユーザーは1ステップあるいは2ステップの操作で簡単に切り替えられます。また、同時に複数のユーザーのChromeウィンドウを起動し、デスクトップに並べて操作できます。そのため、一人の利用者が複数のユーザーを使い分ける、といったことも容易にできます。

●Chromeのユーザー同士は「保護されない」

 その一方で、Chromeのユーザーには認証がないため、Chromeを操作できる利用者(Windows OSにサインインしてデスクトップを操作できる人)であれば、Chromeの全ユーザーに対し、設定を変更したり、保存されているID/パスワードをのぞいたり、ユーザーを丸ごと削除したりできてしまいます。

Chromeのユーザー同士は「保護されない」 Chromeのユーザー同士は「保護されない」

 保護しなければならない重要な情報を取り扱うなら、Windows OSのユーザーアカウントのように認証を伴うユーザー管理システムで保護することをお勧めします。

●スマートフォン/タブレットではマルチユーザーができない

 複数のユーザーを使用できるのは、Windows OSなどのデスクトップ版Chromeのみです。iPhone(iOS)版とAndroid OS版のChromeは、単一のユーザーしか利用できません。

 ただ、Android OSのマルチユーザー機能で複数のユーザーアカウントを作成し、それぞれにChromeのユーザーを1対1で割り当てると、複数のユーザーを切り替えて利用できます。しかし、Android OS搭載スマートフォンによっては、マルチユーザー機能が無効化されていることがあります。Android OSなら必ず使えるとは限らない点に注意してください。

ユーザーを新たに作成する

 Chromeでユーザーを新たに作成するには、まずChromeのウィンドウ右上隅にあるユーザーアイコンをクリックし、開いたメニューで[ユーザーを管理]をクリックします。ダイアログが表示されるので、[ユーザーを追加]ボタンを押し、次の画面でユーザー名とアイコンを設定して、最後に[追加]ボタンを押します。

Chromeで新たにユーザーを作成する(1/3) Chromeで新たにユーザーを作成する(1/3)
Chromeで新たにユーザーを作成する(2/3) Chromeで新たにユーザーを作成する(2/3)
Chromeで新たにユーザーを作成する(3/3) Chromeで新たにユーザーを作成する(3/3)

 Googleアカウントと同期しない場合、ユーザーアイコンは上記ダイアログに表示されるものからしか選択できません。同期している場合は、Googleアカウントに設定したアカウント画像が反映されます(つまり、Googleアカウント側で画像を変更できます)。

 以上の手順でユーザーが作成され、そのウィンドウが表示されます。後は、ユーザーごとにChromeをカスタマイズしましょう。共有PCを例に挙げると、部門/部署/スタッフごとに異なるブックマークを選んで追加したり、起動時に表示されるページを変えたりできます。

 ユーザーアイコンは小さくて区別しにくいので、ユーザーごとにChromeの表示テーマを変更して見分けやすくすると便利です。それにはまず、右上隅のメニューアイコンから[設定]−[テーマ]をクリックしていってChromeウェブストアのテーマ一覧ページを開きます。そこから適当なテーマを選んでクリックし、[Chromeに追加]ボタンをクリックすると、選択したテーマが反映されます。

ユーザーを切り替える

 Chromeでユーザーを切り替えるには、ウィンドウ右上隅のユーザーアイコンをクリックし、メニューの中から切り替えたいユーザー名を選択します。

Chromeでユーザーを切り替える Chromeでユーザーを切り替える

 すると、選択したユーザーのChromeのウィンドウが新たに表示されます(元のユーザーのChromeウィンドウと並存します)。

 また前述の新規ユーザー作成時、デスクトップに作成されたショートカットをダブルクリックすると、そのユーザーのChromeウィンドウが起動します。

 さらに、タスクバーに対象ユーザーのChromeアイコンをピン留めし、そこからワンクリックで起動できます。Windows 10なら、まず対象ユーザーのChromeを起動し、次に対象ユーザーのアイコンが載っているChromeアイコンを見つけて右クリックし、[タスクバーにピン留めする]を選びます。

タスクバーから対象ユーザーのChromeを起動する タスクバーに対象ユーザーのChromeをピン留めして起動可能にする

切り替えたユーザーのChromeウィンドウを閉じる

 対象ユーザーのChromeの全ウィンドウを閉じるには、ウィンドウ右上隅のユーザーアイコンをクリックし、メニューから[<ユーザー名>」を終了]をクリックします。

切り替えたユーザーのChromeウィンドウを閉じる 切り替えたユーザーのChromeウィンドウを閉じる

 あるいはタスクバーで対象ユーザーのChromeアイコンを右クリックし、[ウィンドウを閉じる]をクリックしても、対象ユーザーの全ウィンドウを閉じることができます。

タスクバーから対象ユーザーのChromeウィンドウを閉じる タスクバーから対象ユーザーのChromeウィンドウを閉じる

ユーザーを削除する

 Chromeで不要になったユーザーを削除するには、まずウィンドウ右上隅のユーザーアイコンをクリックし、メニューから[ユーザーを管理]をクリックします。ダイアログが表示されたら、対象ユーザーの画像右上隅にある縦点線アイコンをクリックし、[このユーザーの削除]−[このユーザーを削除]ボタンをクリックします。

Chromeのユーザーを削除する(1/4) Chromeのユーザーを削除する(1/4)
Chromeのユーザーを削除する(2/4) Chromeのユーザーを削除する(2/4)
Chromeのユーザーを削除する(3/4) Chromeのユーザーを削除する(3/4)
Chromeのユーザーを削除する(4/4) Chromeのユーザーを削除する(4/4)

 ユーザーを削除すると、その閲覧履歴やブックマーク、保存してあったID/パスワードなどが全て削除されます。特にユーザーとGoogleアカウントを同期していない場合、完全に失われてしまいますので、削除する際には十分注意してください。

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