PoC(概念実証)とは?AI・機械学習の用語辞典

用語「PoC(Proof of Concept:概念実証)」について説明。コンセプト(概念)の実現可能性を検証することを指す。

» 2019年06月20日 05時00分 公開
[一色政彦デジタルアドバンテージ]
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連載目次

用語解説

 PoCとは、「Proof of Concept概念実証」の略で、コンセプト(概念)の実現可能性を検証することを指す。

 何らかの目的を達成するために(主に課題解決のために)例えばAI・機械学習を採用しようとする場合、「そもそもそのAI・機械学習が、目的達成・課題解決に対して本当に有効な手段なのか?」「技術的に実現可能なのか?」「どの期間まで試行錯誤して、どの精度までになれば完了とするか?」などを、本格的に始める前に確認・合意しておくことが大事である(図1)。

図1 PoCのイメージ 図1 PoCのイメージ

 AI・機械学習は、最終的な挙動や仕様の事前確定が難しい(実際に学習させてみてはじめて結果が分かる)。また、新しい概念であるため、最終的な挙動や仕様についての誤解が生じやすい。

 そのような問題ができるだけ発生しないように、AI・機械学習プロジェクトの第1段階でPoC(概念実証)を繰り返し行い、関係者間で「プロジェクトの開始」と「最終的な結果の可能性」を事前に合意しておくことが一般的で、もはや常識となっている。

 ちなみに、AI・機械学習以外でも、IoT(Internet of Things:あらゆるモノをインターネットにつなげること)やM2M(Machine to Machine:機械同士の通信の仕組み)などでも、PoC(概念実証)を行うことは一般的である。従来のプログラミングやシステム開発では、ソリューションの開発に踏み出す前にプロトタイプと呼ばれる簡易的なデモアプリを作成することが一般的だが、その「AI・機械学習」版と考えると分かりやすいだろう。

 関連用語として「PoC貧乏」がある。

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