【 suspend 】コマンド――シェルを一時停止するLinux基本コマンドTips(323)

本連載は、Linuxのコマンドについて、基本書式からオプション、具体的な実行例までを紹介していきます。今回は、シェルを一時停止する「suspend」コマンドです。

» 2019年07月19日 05時00分 公開
[西村めぐみ@IT]

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 本連載は、Linuxのコマンドについて、基本書式からオプション、具体的な実行例までを紹介していきます。今回は、シェルを一時停止する「suspend」コマンドです。

suspendコマンドとは?

 「suspend」はシェルを一時停止するコマンドです。他のプロセスから再開シグナル(SIGCONT)を受け取ることで処理を再開します(シグナルについては、Linux再入門第16回を参照)。

 bashの内部コマンド(ビルトインコマンド、シェルコマンド)であるため、「man」コマンドではなく、「help」コマンドで詳細を表示できます。



suspendコマンドの書式

suspend [オプション]

※[ ]は省略可能な引数を示しています。





suspendの主なオプション

オプション 意味
-f ログインシェル上でも強制的に一時停止する


シェルを一時停止する

 「suspend」でシェルを一時停止します。

 [CTRL]+[Z]キーで一時停止した場合、シェルが実行しているジョブを一時停止するのに対し、suspendコマンドはシェルそのものを停止します。

 コマンドラインで誤ってsuspendコマンドを実行してしまうと、シェルが停止するためキー入力ができなくなります。この場合、他のシェルなどから再開シグナル(SIGCONT)を受け取るまでは再開できません。

 コマンドラインでは、シェルから別のシェル呼び出して実行しているときにsuspendを実行することで、元のシェルに制御を戻すことができます。この場合、「fg」コマンドを用いて、suspendで停止していたシェルに戻ります(fgコマンドについては、Linux再入門第15回を参照)。

コマンド実行例

suspend

(現在実行中のシェルを停止する)(画面1


 画面1では、「su」コマンドを使って、root権限で別のシェルを実行しているさなかに、suspendコマンドを実行しました。

画面1 画面1 シェルを停止、再開したところ

 画面2の流れは画面1と同じです。ただし、どのような処理になっているかを調べるために、各シェルで「ps」コマンドを実行しています。

画面2 画面2 suspendコマンドの効果を調べているところ


他の端末からシェルを再開する

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