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» 2019年08月23日 05時00分 公開

Linux基本コマンドTips(331):【 pvs 】コマンド――物理ボリュームの情報を表示する

本連載は、Linuxのコマンドについて、基本書式からオプション、具体的な実行例までを紹介していきます。今回は、物理ボリュームの情報を表示する「pvs」コマンドです。

[西村めぐみ,@IT]

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 本連載は、Linuxのコマンドについて、基本書式からオプション、具体的な実行例までを紹介していきます。今回は、物理ボリュームの情報を表示する「pvs」コマンドです。

pvsコマンドとは?

 「pvs」は物理ボリュームの情報を表示するコマンドです。

 Linuxでは当初、HDDなどに直接ファイルシステムを割り当てて管理していましたが、現在では、物理ボリュームをまとめて仮想化されたボリュームを作り上げた後、それを論理ボリュームに切り分けて管理する仕組み「LVM(Logical Volume Manager)」が取り入れられています。例えば、CentOSでは、デフォルト設定のインストールで論理ボリュームを使用します。

 物理ボリュームを直接使うのではなく、論理ボリュームを作り上げて記憶領域を管理することで、複数の物理的なディスクを1つにまとめて大容量のファイルシステムを構築したり、ファイルシステムのサイズを後から変更したりする操作が可能になります。

 pvsコマンドは、lvm2パッケージに収録されています。CentOS環境では「sudo yum install lvm2」、Ubuntu環境では「sudo apt install lvm2」でインストールできます。lvm2では、ほとんどの操作を「lvm」コマンドで行えるようになっています。



pvsコマンドの書式

pvs [オプション] [物理デバイス名……]

※[ ]は省略可能な引数を示しています。





pvsの主なオプション(表示関連)※1

短いオプション 長いオプション 意味
-a --all 全ての物理ボリュームを表示する
-S 表示対象 --select 表示対象 表示対象を指定する(例えばサイズが100GB以上の物理ボリュームを表示する場合、「-S "pv_size>=100G"」のように指定する。指定できる項目や演算子は「-S help」で確認できる)
-o 項目 --options 項目 表示する項目を指定する(複数ある場合は「,」で区切って指定する。使用できる項目名は「-o help」で確認できる)
--segments セグメントの情報を表示する
-v --verbose 付加情報を表示する

※1 pvsの多くのオプションは、論理ボリュームの情報を表示する「lvs」コマンド(連載第329回)と共通している。



pvsの主なオプション(書式関連)

長いオプション 意味
--separator 文字列 項目間の区切り文字を指定する
--aligned 区切り文字を指定した際に、各項目を固定幅で表示する
--units 単位 表示に使用する単位を指定する(KやG、Tなど。適宜読みやすい単位にしたい場合はH、大文字は1000の倍数、小文字は1024の倍数を意味する)
--nosuffix 「--units」指定時に単位を表示しない
--nameprefixes 各項目を「名前='値'」の形式で表示する
--unquoted 「--nameprefixes」を使用する際、値に引用符を付けない
--binary 0または1の項目を、文字列ではなく0か1で表示する
--noheadings ヘッダ行を表示しない
--rows 各項目を1行で表示する

pvsの主なオプション(その他)

短いオプション 長いオプション 意味
-O 項目 --sort 項目 並べ替えに使用する項目を指定する(複数ある場合は「,」で区切って指定する。使用できる項目名は「-O help」で確認できる)
--unbuffered 並べ替えなどを行わず直ちに表示する
--ignorelockingfailure ロックのエラーを無視する
--ignoreskippedcluster クラスタ化されたボリュームグループがある場合、適切なロックタイプを使用していない場合でも無視する
-P --partial 不完全なボリュームなども含めて表示する
--readonly 特別な読み出し専用モードを使用する


物理ボリュームの情報を表示する

 「pvs」で、物理ボリュームの情報を表示します。実行にはroot権限が必要です。「sudo」コマンド(連載第68回)などを利用してください。

 LVMでは、/dev/sdaなどの個々のデバイスを「物理ボリューム」(PV:Physical Volume)と呼びます。LVMを使う際には、まず複数の物理ボリュームを束ねた「ボリュームグループ」(VG:Volume Group)を作成し、ボリュームグループの中に「論理ボリューム」(LV:Logical Volume)を作成します。

 物理ボリュームの情報は「pvs」コマンド、ボリュームグループの情報は「vgs」コマンド、論理ボリュームの情報は「lvs」コマンド(連載第329回)で表示できます。さらに、それぞれの詳細情報を表示する「pvdisplay」コマンド、「vgdisplay」コマンド、「lvdisplay」コマンド(連載第330回)があります。

コマンド実行例

pvs

(物理ボリュームの情報を表示する)(画面1


 画面1では、まず、「fdisk」コマンド(連載第187回)で/dev/sdaの情報を確認しています。続いて、pvsコマンド、vgsコマンド、lvsコマンドでそれぞれ情報を表示しました。

画面1 画面1 物理ボリュームの情報などを表示したところ

 pvsの表示は、左からデバイス名(PV)、ボリュームグループ(VG)、データ形式(Fmt)、属性(Attr)、物理ボリュームのサイズ(PSize)、物理ボリュームにある残りの空き領域(PFree)となっています(※2)。

※2 各フィールドの名前とヘッダ表示、意味についてはRed HatのWebサイトに日本語訳がある。



 なお、物理ボリュームについて、より詳細な情報を表示するpvdisplayコマンドの出力結果を画面2に示しました。pvsコマンドと同様にlvmコマンドへのシンボリックリンクです。

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