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» 2019年09月09日 07時00分 公開

システム/データベース停止による損失を最小化するために:システムを止めない、ビジネスを止めないためのベストプラクティスを探る――「Oracle Private Cloud Infrastructure」がもたらすインパクト

日本オラクルは「第2回 Oracle Private Cloud Infrastructure Users Forum(東京)」を開催。クラウド化に最適なプラットフォーム「Oracle Private Cloud Infrastructure」の最新情報とMAA(Maximum Availability Architecture)、データベース(DB)/アプリケーションの災害対策サイト構築をテーマに、製品の実運用、構成、活用事例を紹介した。

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 日本オラクルは2019年7月18日、「第2回 Oracle Private Cloud Infrastructure Users Forum(東京)」を、オラクル青山センターで開催した。セミナーは、ビジネスの進化を加速するIT戦略、クラウド化に最適な統合インフラストラクチャプラットフォーム「Oracle Private Cloud Infrastructure」の最新情報を伝えるとともに、MAA(Maximum Availability Architecture)、データベース(DB)/アプリケーションの災害対策サイト構築をテーマにとして、クラウド化における各製品群の構成、活用事例などを紹介した。

システム/DB停止の損失は甚大、災対サイト構築を容易かつ確実に実現するには

ALT 日本オラクル
システム事業統括
ソリューションエンジニアリング本部
第一ソリューション部 部長
和田淳一 氏

 セミナー冒頭の基調講演には、日本オラクル システム事業統括 ソリューションエンジニアリング本部 第一ソリューション部 部長の和田淳一氏が登壇。「めざせMAA,DB/アプリケーションの災対サイト構築を容易かつ確実に実現するSite Guardのご紹介」と題した講演で、「Oracle Maximum Availability Architecture(MAA)」と「Oracle Site Guard」の概略を説明した。

 和田氏は、災害などでDBが停止すると、企業に非常に大きな影響を及ぼすことになると指摘。「例えば、1時間当たりの平均停止時間費用は4000万円、1回停止当たりの平均解決時間は3時間、計画外のデータセンターの停止または災害の平均費用は10億円といったデータが出ている」という。

 こうしたシステム停止におけるダウンタイムを極小化するために、高可用性、災害復旧、データ保護におけるベストプラクティスのブループリントを提供するのがOracle MAAだ。対象システムの規模や要件に応じて、「ブロンズ」「シルバー」「ゴールド」「プラチナム」の4つのレファレンスアーキテクチャで構成され、オンプレミスからクラウドまでOracleの各種製品、機能を組み合わせて、可用性の高いシステムを実現する。

 「世界では、既に数千ユーザーがOracle MAAを適用し、その効果が実証されている。日本でも通信業界や金融業界で導入が進んでおり、Oracle MAAによってシステムが止まらない、万が一、システムが止まった場合でも迅速にリカバリーして事業が継続できる環境を整備している」(和田氏)

 そして、Oracle MAAを構成する製品群の一つであり、エンドツーエンドの災害復旧自動化を実現するのが「Oracle Site Guard」だ。Oracle Site Guardは、「Oracle Fusion Middleware」「Oracle Database」「Oracle Virtual Machine」などのゲスト環境を協調しながらフェイルオーバーを調整する。これにより、障害回復からの調整中に起こりやすい人的エラーの可能性を減らすことが可能となる。

 Oracle Site Guardを活用したディザスタリカバリー(DR:災害復旧)構成のペストプラクティスについて和田氏は、「アプリケーション層では『Oracle Private Cloud Appliance(PCA)』を使用し、同製品に組み込まれている『Oracle ZFS Storage』のレプリケーション機能によってフェイルオーバーを行う。一方、データベース層では『Oracle Exadata』を使用し、Oracle Data Guardによってフェイルオーバーを行う。大きくこの2つの機能を使って、災害対策サイトへの切り替えをシンプル化、自動化する。また、これらの手順を一括で行えるようにスクリプト化し、『Oracle Enterprise Manager』から操作、管理できるようにする」と説明した。

Oracle PCAの災害対策におけるメリットはRTOとRPOの最小化

 基調講演に続いてのセッションには、Oracle Director, PCA product managementのKrishna Srinivasan氏が登壇し「アプリケーションの構築、運用を高速かつ容易にし、Site Guardで守られるOracle Private Cloud Appliance X8-2のご紹介」と題した講演で、最新バージョンである「Oracle PCA X8-2」の特徴と事例、Oracle Site Guardを活用したディザスタリカバリーの具体的な仕組みを紹介した。

●最新Oracle PCA X8-2進化のポイント

ALT Oracle
Director PCA product management
Krishna Srinivasan 氏

 Oracleは、オンプレミス、Cloud at Customer、パブリッククラウドの3つのデプロイメントモデルに対応したシステムを開発している。その中でOracle PCAは、オンプレミスのプライベートクラウドに対応した統合インフラストラクチャシステムとして2014年に発売され、2019年で5年目を迎える。これまで14の主な製品リリースを経て、3200以上の計算ノード、2万5000以上の仮想マシンが稼働しており、2000以上のアプリケーションが利用可能となっている。また、世界中で2800万時間以上のビジネスクリティカルなアプリケーションが運用されているという。

 そして、最新バージョンとしてリリースされたのがOracle PCA X8-2だ。「第6世代となるX8-2では、前バージョンの『X7』に比べて45%の高速化を実現しており、100ギガビットイーサネット(GbE)のバックボーンネットワークを搭載。ストレージには『ZFS Storage ZS7-2』を組み込み、従来の17倍の容量となる100TBを提供する。これらによって、電源投入からわずか数時間で利用することが可能になる」(Srinivasan氏)とした。

 また、統合管理ツールとして「Oracle Enterprise Manager」を用意。パブリッククラウドからプライベートクラウドまで、クラウド全体を単一画面で管理、監視可能になっている。マルチテナントにも対応しており、Oracle PCAを複数のテナントグループに分割して、それらを安全かつ柔軟に統合管理できる。

 さらに、Oracle PCAではゼロダウンタイムでのアップグレードを実現しており、「アップグレード時に提供するバンドルパッチで、マネジメントノードとコンピュートノードをそれぞれ個別に更新することができる。例えば、マネジメントノードを先に更新してから、都合の良いタイミングでテナントグループごとにコンピュートノードを更新するといったことも可能だ。これにより、顧客に提供しているアプリケーションをゼロダウンタイムで更新できる」(Srinivasan氏)としている。

 Oracle PCAは、アプリケーションの移植性に優れている点も大きな特徴だ。Srinivasan氏は「Oracle PCAでは、Docker用のOracleコンテナランタイムとDockerコンテナレジストリを標準で提供し、Kubernetes環境におけるDevOpsの開発モデルをサポートしている。Dockerコンテナレジストリを使って開発を行うことで、ベンダーロックインがなくなり、アプリケーションに変更を加えることなく、迅速にマルチクラウドに移植することが可能になる」と強調した。

●最新Oracle PCA活用事例

 ここで、Srinivasan氏は、Oracle PCAのミッションクリティカルな環境での活用事例を紹介。NASAでは、Oracle PCAを利用して、NASA Deep Space Networkの中にある4兆ドルの衛星資産を管理、監視しているという。6つのサイト(オーストラリア×1、スペイン×1、米国×4)を1つのOracle Enterprise Managerで管理し、衛星を追跡しながらゼロダウンタイムでのアップグレードを実施している。

 また、スウェーデンの防衛関連企業のSAABでは、Oracle PCAによって、ビジネスの敏しょう性を大幅に加速。従来は、Oracleアプリケーションの実装に5週間かかっていたが、Oracle PCAを活用することで、デプロイメント要求からアプリケーションインスタンスをスピンアップするまでの時間を14分まで短縮したという。

 アジア太平洋地域の事例としては、通信会社のスリランカ・テレコムをピックアップ。スリランカ・テレコムでは、Oracle PCAを使用し、パブリッククラウドサービスやIaaS(Infrastructure as a Service)を統合的にエンドユーザーに提供しており、TCO(総保有コスト)の大幅な削減を実現している。

●Oracle PCAにおける災害対策のメリット

 これらの特徴を踏まえた上で、Srinivasan氏は、事業継続の観点からOracle PCAの災害対策におけるメリットにも言及。「災害対策では、サービスレベル目標として、可用性に関わる目標復旧時間(RTO)とデータ保護に関わる目標復旧時点(RPO)が重要になる。RTOは停電が発生した場合の最大許容停止時間、RPOは許容できる最大のデータ損失量を表すものだが、Oracle PCAでは、Oracle MAAをサポートするOracle Site Guardとの統合により、RTOとRPOの両方を最小限に抑えることができる」とした。

 具体的な災害復旧の仕組みは、サイト間でのOracle PCAインフラストラクチャの障害時リカバリー管理にOracle Site Guardを使用。Oracle Site Guardが、サイト間でのフェイルオーバーまたはスイッチオーバーの管理を調整し、災害発生時には、プライマリーサイトのデータベースをOracle Data Guardによってゼロダウンタイムでスタンバイサイトにリカバリーする。仮想マシン上のアプリケーションについては、ZFS Storageのストレージレプリケーション機能を活用してリカバリーを行う。なお、2つのサイト間だけではなく、マルチサイトのアクティブ−スタンバイDRもサポートしている。

 さらに最新バージョンのOracle PCA X8-2では、通常のデータトラフィックからレプリケーショントラフィックを分離するために、ZFS Storage ZS7のコントローラーにレプリケーションネットワーク用のNIC(Network Interface Card)をインストールすることを推奨している。これにより、レプリケーショントラフィックを通常のデータトラフィックから分離することが可能となる。

 事業継続の観点から、もう一つ、Oracle PCAの重要なポイントとして、Srinivasan氏はバックアップを挙げ、「バックアップの手法としては、エージェントレスとエージェントベースがあるが、Oracle PCAは両方のバックアップをサポートしている」と説明した。

 例えば、「Media Mover VM」を作成、利用することでエージェントレスのバックアップを実行することが可能。一方、エージェントベースでは、全てのVM(仮想マシン)にバックアップエージェントがインストールし、顧客のバックアップネットワークを介してデータをプッシュするVNIC(仮想NIC)にアクセスできることを確認し、バックアップを行う。

Exadata×ZDLRAで統合的な総合的なデータ保護環境を構築可能

ALT 日本オラクル
システム事業統括
製品事業部 製品戦略部
担当シニアマネージャー
細谷俊彦 氏

 最後のセッションでは、日本オラクル システム事業統括 製品事業部 製品戦略部 担当シニアマネージャーの細谷俊彦氏登壇。「圧倒的なパフォーマンスと高可用性にすぐれるExadata/ZDLRAの進化 Oracle Exadata X8-2/Oracle ZDLRA X8-2のご紹介」と題して、「Oracle Exadata」と「Oracle Zero Data Loss Recovery Appliance(ZDLRA)」の概要を紹介した。

 Oracle Exadataは、Oracle Databaseを実行する最適なプラットフォームとして2008年の発売以来、現在も進化を続けている。2019年4月には、最新モデルの「Oracle Exadata X8-2」がリリースされた。

 「Oracle ExadataもOracle MAAを構成する製品の一つとなっている。『Exachk』を使うことで、自社のOracle Exadata環境がOracle MAAのベストプラクティスにどのくらい一致しているのかをチェックすることができる」(細谷氏)という。

 一方、Oracle ZDLRAは、Oracle Databaseの保護と復旧に最適なプラットフォーム製品。パフォーマンスと効率性に優れており、任意の時点への迅速なデータベースリカバリーを実現する。また、リカバリーのステータスを常に把握している。

 「Oracle ExadataとOracle ZDLRAを活用することで、単一ベンダーによる総合的なデータ保護環境を構築できる。データベースのバックアップを常に自動的に点検しデータを完全かつ確実に保護し、確かなリカバリーを確立するOracle ZDLRAによるバックアップによってデータベースにおけるOracle MAAへの取り組み始めていただけるようになる」(細谷氏)

photo オラクル データベース インサイダー記事一覧

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提供:日本オラクル株式会社
アイティメディア営業企画/制作:@IT 編集部/掲載内容有効期限:2019年9月22日

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